第4話 女神様の外出と医者の暇潰し

「………アイ君、霊歌ちゃん見たいな笑みしてめちゃくちゃ怖いんだが」


「蓮ちゃん、お母様と一緒にしないで欲しいかな」


「いや、蛙の子は蛙って言葉があるぐらいだからね」


「私とお母様とは全然似てないでしょ」


「いやいや似ているよ」


「どこが似ているのよ?」


「………冷たい笑みとかかな」


「似てないしお母様の笑みのほうが怖いわよ」


「………まあ、自覚ないならしょうがないかな」


 蓮は話を切り上げる


「まあ、そういうわけで蓮ちゃん影森君のことよろしくね」


「ああ、了解したよ」


 アイは家から出る。


蓮side


「さあてと影森君、さっそく見るから来てくれ」


「………は、はい」

 

 影森は蓮に着いて行き奥の部屋に入ると診察出来る設備が整った場所に到着する。


「さあてと座って服を脱いで身体の状態を見せてくれないかな」


「は、はい」


 影森は服を脱ぎ椅子に座る。


「………」


 蓮はまじまじと影森の身体を見ると全身アザだらけになり皮膚部分が変色して紫になったり黒くなっており痛々しい状態である。


「痛みはないのかな影森君」


「………痛み?」


 痛みという単語に処理出来ず詰まり始める。


「そうか、痛みを感じていることすらも失っているのか」

  

「………そうですね。わからないです」


「なるほどね」


「………」


「さて、それじゃあ処置するからよろしく」 


無言になり、身体を消毒したり処置していく。


「まあ、こんな感じかな」


「………」


 影森は無言で頭を下げる。


「ああ、お礼は良いからな仕事だからね」


笑顔で答える。


「…………」


 影森は処理する感覚が長く感じた。


「ああ影森君、夕食前にせっかくだから暇潰しに付き合ってよ」


「………?」


 蓮にタワーマンションの上層へと連れて行かれる。


「さあさあ、着いたよ」


「………」


 案内された場所にはトレーニング用の器具があり、屋上にはバッティングマシンがあったり、さらにその下にはボウリング場まである。


「影森君、すごいだろこのタワーマンション」


「………」


 凄いという単語の言葉に反応出来ずに処理出来ないでいる。


「というわけで暇潰しにバッティングマシンをやりたいところだが、身体動かすのは大丈夫かな?」


「………」


 僕は無言で頷く。


「よしよし、それじゃあやろうか、影森君」


 バッティングマシンの近くまで行き軽くストレッチして準備をする。


「影森君、運動経験はあるかな?」


「………」


 無言で影森は横に首をふる。


「そうか、それじゃあ勝負しようか」


「………?」


 影森は突然勝負という言葉に反応も処理が出来ずになる。


「バッティングで球を何球打ち返せるか勝負しようか」


「………?」


 影森は何故勝負するのか?という意味に処理出来ずにいる。


「ああ、勝負する理由は、自分の暇潰しだからね」


「………?」


 暇潰しという言葉を処理しようと影森はする。


「後、君が勝ったら自分が用意出来る範囲で良ければ欲しい物をあげるよ」


「………?」


 欲しい物という言葉にピクッと無意識に反応してしまう。






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 どうも作者です。


 もし良かったら新作「感情を失った少年と女神。あなたの時間(人生)をいただきます」も連載していますのでよろしくお願いします。リンク↓です。

https://kakuyomu.jp/works/16817330667321843534

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