第3話 女神様と医者

アイside

「………はいはい、了解したよ。アイちゃん」


 蓮は影森の反応を見て笑顔で返答する。


「だから、ちゃん付けで呼ぶな!」


「ええ、ちゃん付けで呼んだほうが可愛いからいいよ」


「あんまり、ちゃん付けで呼ぶならお母様に報告するからね」


「え、マジで報告してくれるの!」


 蓮は喜び始める。


「普通びびるのに蓮ちゃんは何で喜んでるのよ」


「ええ、だって霊歌ちゃんに怒られたいじゃない」


「………蓮ちゃん、ふざけすぎるとお母様に◯されるよ」


「大丈夫、霊歌ちゃんは優しいから半◯しぐらいで許してくれるはずだよ」


「………蓮ちゃん、お母様の半◯しのほうが絶対ヤバいと思うよ」


「ああ、そっちのほうが生きた心地がして気持ちが良さそうだね」


 蓮は惚けた笑みを浮かべる。


「………マジで蓮ちゃん、気持ち悪いんだけど」


「ありがとう」


「褒めてないからね」


「さてさて、アイ君、影森君の身体をを見れば良いんだね」


「うん、お願いね」


 蓮の話を終える。


「さて、影森君」


 影森に声を掛け目線を合わせる。


「………?」


 声を掛けられ、光が宿ってない目で目線を合わせる。


「ゴールデンウィーク中はここで暮らすこと」


「………あ、あの、さすがに」


「これは決定事項だからね」


「………」


 何を言えばいいのか、どうすれば良いのかが影森は処理出来ずに止まる。


「ここにいる間は好きに使って良いからね」


「は、はい」


 素直に頷いて影森は処理をする。


「食べる物や何か必要になったら蓮ちゃん、私、後は今はいないけどお姉ちゃんに頼りなさい」


「………」


 無言で頷く。


「よろしい、それじゃあ蓮ちゃん、頼んだよ」


 蓮に声を掛ける。


蓮side


「はいはい、了解したよ」

 

 蓮は影森を見始める。


「………」


 無言で影森は蓮を見る。


「改めて影森君、ゴールデンウィーク中だけだが専属の主治医として見させて貰うのでよろしくね」


 蓮は手を出す。


「………」


 無言で手を出し握手をする。


「おやおや?」


「………どうしましたか?」


「君、凄いね」


「凄い?」


「ああ、逸材だね」


「どういう意味ですか?」


「まあ、それは治療やら身体の状態見ながら確認するね」


「は、はい」


「それじゃあ夕方だし、少し身体見てからすぐ食事でもしますかね」


「は、はい」


「それじゃあ、アイ君、飯はどうする?」


 蓮はアイに声を掛ける。


「蓮ちゃんと影森君で先に食べていて欲しいかな」


「了解したが、アイ君は後で食べるのかな?」


「………そうね」


 アイが玄関前まで歩き始める。


「おや、どこへ行くんだい?」


「知ってるくせにあえて聞くんだね」


「そりゃあ、確認のためにね」


「決まってるでしょ」


「ふむ」

 

「今から厄災、絶望、破滅を与えに行くのよ」


 アイは冷たい笑みを浮かべると蓮も作り笑いをする。






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 どうも作者です。


 もし良かったら新作「感情を失った少年と女神。あなたの時間(人生)をいただきます」も連載していますのでよろしくお願いします。リンク↓です。

https://kakuyomu.jp/works/16817330667321843534

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