第14話

春 姉視点


 今日はいつも通り優くんを迎えに来たんだけど、まさかの女の子

を連れて来ている。


 そして、まさか


 「えっ、ごめんなさいって何で優くん??」


「??嫌だって、春お姉ちゃん。流石に俺と同い年の子達と遊ぶのは嫌だし、変でしょ」


「で、で、で、でも、でもだよ!」


「うん??」


「その、女の子だよね。一緒に遊ぼうとしてるの」


「そうだよ。」


「いやいやいやいや、だからさぁ??」


「??」

 純粋すぎる瞳


 「んー」


優くんに抱きつきやがった。


 「あの、優くんとあと一緒にいる子」


「??何お姉ちゃん??」


女の子の方は反応がない


 「ちょっと、いや10年くらいそう言うことするのは早いんじゃないですかね?」


「そうなの?でも妹としてるよ」


「そ、それは特別と言うか、血が繋がってるからと言うか」


と言うか、さっきから女の子の方私を睨んでやがる。完璧に敵視している。まだガキなのにませやがって!


 「それにさ、お姉ちゃんと一緒に帰る約束は」


「うん、だからごめんね。」


ガーン、ストレートに断られた。


 と言うか、確かにいつも帰る時にってそんなノリだったかも


 「と言うか、ランドセルあるし、一度帰ってからにしなさい」


「えぇ、まぁそれは確かに」

 

 そして、帰ったところで全力で足止めを


 と言うか女の子は何抱きついてるの??


 「じゃあ、2時にここで集合でいいかな」


「いや!」


反発するのか!!


 「いや、じゃないよね。先生も一度帰ってからって言ってたよね」


「いやいや!!優くんと離れたくない!!」


何なのこの子??あと優くんはいつのまにかこんな懐かれたの??


 「でもなぁ、そうだ。今急いで帰ってランドセル置いて来てくれたら、遊ぶ時間は増えるし、それに」


「それに??」


「ご褒美してあげるよ」


「わかった!!」


そして、女の子はすぐに帰った。


 「あ、あの優くんご褒美って何??」


「頭撫で撫で」


ぶっー!!


______


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