女神の涙(day10 ぽたぽた)

ぽた、ぽた。


洞窟内に響く水滴の音。


外では人々がのんびり欠伸する。


ぽたぽたぽた。


次の日も雫は落ちる。


外では人々が忙しく歩く。


「明日はどんな早さになるの?」


僕は氷漬けの女神に問う。


「永遠に二人で過ごそうと時間と共に閉じ込めたのに」


ぽたぽた。


今日も女神の流す涙が溶かす分だけ時は流れる。

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