肯定の序章(day9 肯定)

机には山積みの進学校のパンフレット。


私の集めた音楽系のものは捨てられていた。


「貴方のためよ」


潤んだ瞳で訴える母から逃げ河原まで走った。


沢山の水鳥が水辺を埋め尽くしている。


私は手にしたトランペットを思い切り吹いた。


私のためを肯定できるのは私だけ。


鳥は一斉に去り水面に道が開けていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る