修正と軟化

 まだ私が若い頃、(コロナ騒ぎ以来、いまも滞在中)ここ実家の近所の商店街で放火騒ぎがあった。


 で、その犯人はともかく、放火された側というのは、ある一軒のお店だったんだけど…


 ちなみに、そこのご店主さんは所謂ガンコ親父で、なにか気に入らないと客をも一喝してしまうような人だった。


 幸い私は、幼稚園の頃から通った顔馴染みだったせいか、そういう事もなかったけどさ。


 ともあれ、そんな訳で、その放火騒ぎ…案の定、店の客による恨みの犯行説が浮上。と思えば、さらに後日、近くの別の店で同じく放火騒ぎが発生。


 まあ、そちらのご店主も、無愛想といえば無愛想だったけど、う~ん…それもまた恨みによるものかは、ちょっと分からなかったなー。


 いずれにしても双方、人的被害がなかったのは、まだ不幸中の幸いだったと思う。


 さて、それからしばし後のこと。


 やはり同じく商店街の中、私がよく行っていたお菓子屋さんの、店主ご夫妻の様子がおかしい。一体なにがあったというんだ。


 あいや、そんなニコニコ顔で応対なんて…いつもだったら、ご夫妻揃って、置物のようなしかめっ面・・・・・で接客してらっしゃるというのに。


 なんて、そう…明らかに、ご夫妻ともに思い当たる節・・・・・・あり。それゆえ『もしや次は…』と恐れての態度の『修正』『軟化』と見て、これは間違いないだろう(苦笑)。

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