第四夜 こっくりさんとお守り
これは、幼い頃に体験したちょっと怖い話だ。私の小学校では「こっくりさん」が禁止されていて、しかしながら当時から怖い話好きだった私は放課後、教室でこっくりさんをするに至った。
すると案の定、気分が悪くなった子が出てきて、その子に保健室で休んでもらっている間、私たちは校庭で遊ぶことにした。
そのとき、その中で一緒に遊んでいた子が突然、小学校に併設されていた保育園の方に走り出し、築山の一角をざくざくと掘り始めた。
不思議に思って眺めていると、そこから赤の布地に金の刺繍の古びたお守りが出てきて、その子はそのお守りを私に見せた。そのお守りには何かが書いてあったようなのだが、全く判別できなかった。
次の日になって気づいたことは、そのお守りを掘り当てた同級生のはずのその子は、私の知らない子供だったいうこと。そんな子は同級生の中にいなかったのだ。
遊んでいる時は知り合いだったような気がしたのだが、その子とはその日しか会った事がなく、それからも会うことは二度となかった。
不思議と嫌な感じはしなかったので、その子はおそらく悪い物ではなかったのだろう。
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