4話
涙が止まらない。僕も寝れるようになりたい。彼と一緒に寝たい…。
すると僕のフレンドSがやってきた。
「こんばんわ〜!また寝れないの??うちと一緒に遊ばない?」
と、突然言われた。
「…え、?い、今、そんな気分じゃないから…、。」
僕は戸惑いながらも断る。
「そっかー残念だなあ。じゃあうちは別のフレンドのとこに行くわ!なんかごめんねっ。」
Sはこう言うと別のフレンドの所に去っていった。
…しばらくすると、彼が起きてきた。
「よっ、おはよう!お前。」
「おはよう。もうそんな時間なんだ…。」
彼は僕の腕を見ると、少し気を遣ったのか、ポケットから包帯とガーゼを取り出して手当をしてくれた。
「なんかごめん。こんなことさせて…。」
「いいんだよ。今はじっとしてろ。」
僕はうんと頷く。手当が終わると彼は背伸びをして、
「さーて、お前の好きな暗黒竜会いに行くか?」
僕は
「会いに行く。」
と言うと彼は僕の手を握って捨て地に連れた。
暗黒竜のいるエリアに着くと、彼は隅っこに隠れた。
「お、俺苦手だからお前会いに行ってやれよっ。」
と、声を震えながら言った。
僕は数歩歩くと、暗黒竜がこっちにやってきた。青いサーチライトがとても綺麗だ。やがて僕と暗黒竜と目が合うと、
「久々だな。お前。元気にしてたか?」
と低い声をした暗黒竜が僕に話しかけた。
「元気ではないけど会えて嬉しい。」
暗黒竜は僕に背中を向けて、
「お前の友と一緒に私の背中に乗れ。いい景色を見せてやる。」
僕はぱあっと笑顔になった。僕は暗黒竜の見せる景色は大好きなのだ。
「ね、ね!暗黒竜がいい景色見せてくれるって!こっち来て!」
と言うと彼は体を震えながらも、こっちにやってきて、暗黒竜の背中に乗った。勢いよく暗黒竜が空に向かって雲を抜けると、とても綺麗な景色が見えた。
「すごい…綺麗…!」
僕は景色に見惚れていると、
「ま、まじで大丈夫なのか?こ、この暗黒竜攻撃して来ないのか?」
彼は震えた声で言った。
「へへ、僕の友達なんだ。大丈夫だよ!」
と僕は明るげに言った。
…しばらくするとさっきいたエリアに近づいてきた。暗黒竜が、
「お疲れ様。楽しかったか?」
と聞いてきた。
「もちろん!今日はありがとう。」
と僕は笑顔で言うと、暗黒竜が突然、
「いい景色を見せたんだから、お前の隣にいる友の光を奪ってもらう。」
と言ってきた。彼は「ひぇー!!それは勘弁してくださいよ!!」と、大声で言うと一人で咄嗟に逃げていった。
「あっ…、、ぼくを置いていかないでっ…。」
「大丈夫だ。すぐ捕まえる。みていろ。」
すると暗黒竜は素早く彼に突進した。
「痛ぇぇ!何すんだおまえ!!動けねえ!」
彼は大声を出して暴れている。暗黒竜は彼の口を塞ぐ。
「むごっ…!」
「…くれぐれもこやつを寂しがるような行動はしないようにな。唯一安心して傍にいられるのはお前しかいないんだからな。」
僕は必死に走って、やっと暗黒竜たちのいる場所に着いた。
「はぁ、はぁ…。速い…。」
彼は口を塞がれていても必死に暴れる。僕は彼に近づく。
「…ごめんね、怖かったね…。」
すると僕は彼の顔にキスをした。
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