第4話 欲望のダンジョン歴 3日目
『ゴブゴブゴブゴブゴブ・・・ゴブー!』
「あんあんはぁん・・・ああん・ん゛ー!」
「おうおうおうおうおう・・・うほっ!」
「ちょっと待てぃ!エイル。余計なのがおるぞ!」
「だって今回捕まえたのは、男、女、男、男の4人なんだから、男×男は自然な、いいえ必然よ。」
「・・・」
「ただ遊ばせておいたら、男2人で1時間20Pにしかならないけど、2人で頑張ってもらえば100Pになるわ。どっちがお得かは言うまでもないじゃない。」
「改造してダンジョンを守るための戦力にすることだってできただろ!」
「なによぉ!いいじゃない。早く『研究室』が欲しかったんだもん!」
「まあまあ、もうこんな風に改造しちゃったんだから、我慢するしかないよぅ。」
「それはそうなんだけどさ。ええい、仕方ない。あと五時間くらいのガマンだ。でも、ポイント貯まったら、こいつらの『ルーム』が先だからな!」
「えぇー!そんなー。」
「ボクも賛成ー!」
そんじゃあ現在の収支をドン!
830P 残金
-500P TASER 7
-40P カートリッジ(スベア)×2
―――――――――――――――
290P 残金
人間牧場【DP永久機関】
―――――――――――――
+100P 男×女(1H)
+100P 男×男(1H)
+10P 奴隷少女(1H)
―――――――――――――
+210P 1時間合計
それと気になるのは・・・
「なあ、エイル。あの子はどうなった?奴隷の子。」
「そうねぇ、とっても危ない状態だったわ。詳しく聞きたい?」
「いんや、簡潔にで」
「あら、そう。外傷はキレイにしたわ。で、いまは秘密の薬を点滴中よ。あと7〜8時間くらいで目を覚ますんじゃないかしら。」
「変な改造は?」
「今はなしよ。もっと大人になってから考えましょ。」
「へえー、珍しいことだよねー。」
「あら、私だって何がなんでも改造したい訳じゃないのよ。調和のとれた改造が理想なの。」
「お前の理想は永遠に他人様には理解できないから、期待はするなよ。」
「イケズ!永遠と言えば、面白いこと見つけちゃった。この子を鑑定してみて。」
そんじゃあ、鑑定ドン
=================
種族名: エンシェントドワーフ
個体名: ??
性 別: ♀
状 態: 奴隷、左腕欠損、感染症、
飢餓状態
Lv.: 5
スキル: 伝説の鍛冶師、錬金術
=================
状態が酷いな・・・
「あっ!エンシェントドワーフ!」
「そう。スキルも面白いけど、やはり種族名よね。」
「エンシェントドワーフって?」
「最も神に近いドワーフだよ。」
「神話にも登場するわね。」
「とっても
「なんじゃそりゃ?珍しいことだけは分かったよ。」
ガリガリにやつれたその姿が痛々しい・・・
「なあ、この子の首輪。外してやれないかな?」
「奴隷商人のスキルがないと無理ね。それか、本人の承諾がないと、ちょっと・・・」
「本人の承諾?」
「一旦首を切り落として、首輪を抜くから・・・」
「それって一般的な方法なの?」
「断じて違う!」
やはりエイルはエイルだった・・・
・
・
・
「ねえ、リヒト。牧場の人間たちの動き、何かおかしいよ・・・」
「確かに・・・。何か腰の振りが・・・元気ないな」
こいつらエイルに
「エイルに聞いてみようか。」
俺はコアルームから離れて、自分の『研究室』にこもっているエイルにテレパシーを送った。これもマスターの特殊能力。
『エイル、人間たちの様子がおかしい。ちょっと来てくれ。』
『・・・』
ちなみに会話は一方通行。双方向通信だったら、俺がこまる。
そうそう、念願の
結果はこう。
290P 残金
+1050P 人間牧場(5H)
-1200P フィールドルーム
(Max:500m×500m)
+1470P 人間牧場(7H)
-1500P 研究室(実験機器付属)
――――――――――――――――
110P 残金
人間牧場からの収益で、ついに『ルーム』が買えた!
コアルームにいられても困るアダムとイブ。それと人間たち用に、広い草原に適度な林があちこち適度に存在する、素敵なフィールドタイプの『ルーム』。
是非とも青空のもとで頑張ってくれたまえ!
そしてもうひとつの高い買い物が、エイルが要望した『研究室』。
どちらもコアルームの両脇に設置したんだけど、途端にエイルが『研究室』にこもってしまった。どうしてこうも悪の博士っぽいひとって、研究室が好きなのだろう?
「何か用?私忙しいんだけど、あまり頻繁に呼び出さないで欲しいわね!」
ほらね!テレパシーで返事されてたら絶対に文句ばかり言われるんだよ・・・。面と向かっても言われるけどさ。
「なんか人間たちの様子が変なんだ。だんだん腰の動きにキレがなくなった・・・みたいなさぁ・・・」
「そうそう。なにか元気がないんだよねー。」
「はあ?何それ?」
エイルはそう言って『コア』によって映し出された人間たちの様子を観察した。
「・・・あんた、バカでしょ。」
いきなり罵られた・・・
「へっ?」
エイルは頭を手で押えながら説明してくれた。
「どうして人間たちを、こんなに離れ離れに配置してるのよ!」
『コア』か映す人間牧場のフィールドマップには、人間ズ×2ペアとゴブリンのアダムとイブのペアがちょうどフィールドの角付近に緑の点で表示されている。
一辺が500メートル四方のフィールドだから、かなりの間隔ではある。
「だってさ、コアルームにアイツら同居してた時、めちゃウルサくて頭がおかしくなりそうだったろ?
だから、せっかく広々とした見晴らしの素晴らしいフィールドを購入したんだから、アイツらにも・・・」
「はい、ストップ!そこよ、そこが問題なの!」
「?」
「ボクにも分かんない・・・」
「はぁ、いい?貴方たち、よく覚えといて。人間と言うのは、『社会的な動物』なの。まとめて置いとかないと、色々と支障をきたすものなのよ。特に精神的にね。」
「まるでGみたいだな・・・」
「Gだね!」
「それにアイツら別のペアが盛ってる声を聞くのが大好きで、それを聞いたり見たりすると物凄くハッスルする変態なの。理解してもらえたかしら?」
「人間の変態性は理解できないが、対応策は分かった!」
「さすがリヒト。その理解の早さは・・・もしかしなくても同類?」
「私の見たところ、そのケがあるのかも・・・」
俺の性癖に関して、ギャーギャーバカ話してたら・・・
「あ、あのう・・・ここはどこですか?」
エンシェント ドワーフの少女が目を覚ました。
「リヒトの性癖がショックで目を覚ましたんだねぇ・・・」
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