File.73 親戚
魁兄と一緒に食べる食事は非常に美味しかった…先程からずっと気になっているのは、魁兄の表情が時々曇ることだ…仕事中は絶対にそんな事をしないのだが、落ち着いている時…食事中なんかは特に、表情が曇ることが多い…
何度か、表情が曇る理由を聞こうと魁兄に話しかけたが、どれも『疲れているから…』みたいな感じではぶらかされてしまった…
俺は魁兄のことが心配だ…俺がずっと此処にいるのはやっぱり負担になっているのだろうか…
俺は魁兄が誰かと電話をしているのを見つけた…バレないように少し柱の陰に隠れることにした…
誰と話しているのかはわからないけど、魁兄が話していることは聞こえる…
「あぁ…その事は悪かったと思っているよ」
「はぁ?それはそっちが悪いんだろ?こっちだってキツイものがあるんだよ…だから無理だって…分かってくれよ…」
「…あのさ、俺は今やらなくちゃいけないことに追われてるんだよ!!正直あんたと話したくもない!!俺だって好きに連絡をしてるんじゃないんだぞ?それに、俺から連絡をすることは殆ど無いだろう?」
「もう切るからね!!俺に連絡するのはよしてくれ…正直迷惑なんだよ…それに子供に対してそんな事を言うのはないだろ!!ありえないからな!!」
魁兄はそう言って電話を切った…俺は内容を知らないものの、あまり良くない内容なんだろうと予測した…
「魁兄…大丈夫かな?」
そもそも誰と電話をしているのかはわからないが…両親なのかも知れない…絶対と言える訳では無いし、何ならただの予想に過ぎない…
「魁兄!!大丈夫?」
「ん?あぁ…大丈夫だよ…ちょっと電話して疲れただけだから…」
「…前々から思っていたんですけど、誰と電話しているんですか?」
「そうだなぁ…言っても良いんだけど…迷うな…」
「別に言わなくても大丈夫です…ただ、知りたいと思っているだけなので…」
「まぁ害があるわけでもないし良いか…俺が電話している相手は、遠い親戚の女性なんだ…ただ、責任感がない人でね…できちゃった婚っていうのかな…子供ができちゃったんだけど、『いらない!!』なんて言って俺や他の親戚の子に押し付けようとしているんだ…」
「ひどい…でもその話何処かおかしくない?だって、子供は今その女性のお腹の中にいるってことでしょ?まるで既に子供が居るとでも言っているような気がするんだけど…」
「こういう事を親戚に言いたくないんだけどさ…あいつはクズなんだよ…常に自分が中心でないと、おかしくなってしまうんだろう…お腹の中の赤ちゃんと、前に結婚して産んだ7歳の子供も居るらしい…」
「こういうの言って良いのかわからないんだけどさ…子供を堕ろさないの?俺はわからないんだけどさ…望んでいないんだったら良いと思うんだけど…」
「う〜ん…俺以外の親戚もそれを提案したらしいんだけど…言ってることがわからないんだけど、その時は『この子を産む!!』って言ったらしいんだ…本当に何を考えてるのかわからないんだ…」
「どうするの?魁兄以外の親戚の人ってどんな感じなの?」
「俺の親戚は、小さい子供が多いんだ…もし本当に子供を引き受けるとなったら、俺か他の数人の大人しか居ないだろう…他の大人もあまり余裕はないだろうし…どうするべきか…」
「…最悪は此処が引き受けることになっちゃうのかな…」
「そうなるかもな…俺以上に余裕があるやつは居ないんだよね…だから、本当に引き受けるってことになったら、此処になるかもね…」
「そうなんだ…」
「まぁそうならないようにするから安心してくれ…ただ、連絡をこっちからすると拒否するのにあっちからは仕事の時間中にかかってくることが多いんだ…本当に、どういう生活してるんだか…」
「その女の人は、結婚して離婚したって感じなの?」
「そうそう…一回結婚したんだけど、『合わない』とか言って帰ってきたんだよ…本当に同しようもないやつだったよ…」
俺はそれから魁兄の親戚について色んなことを教えてもらった…魁兄の親戚は子供が多いから、苦労していることや親戚の人達の紹介をしてもらった…
今日も見てくれてありがとうございます!!
皆さんからのコメント随時お待ちしております!!なるべくコメントを返そうと思っていますので、感想なんかを書いていただけると幸いです!!
小説のフォローや☆での評価をしていただけると嬉しいです!!本日の内に、新規小説のあらすじなんかを載せて出そうと思っているので、よろしくお願いします!!
最新作を最後に載せていこうと思います!!
セーブ&ロード~スキルの力で何度でもやり直す!!~
https://kakuyomu.jp/works/16817330660921570134/episodes/16817330660923435626
今日から合宿になります…更新頻度に影響が出る可能性もありますが、よろしくお願いします…
あいつってめっちゃ言ってますが、そこは『菊池君』にでも変えてくれて構いません!!どんな風に呼んでくれても大丈夫です!!
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