File.33 体験入学②
「本日はですね…体験入学に来ている子がいます!!」
「体験入学ですか?そんなの今までありましたっけ?」
「制度的にはあるけど今までそれを適用できる人が少なかったからね…だからそもそもこの制度を使って学校に入ってこれる人は居なかったわ…」
「じゃあこの学校初の転入生ってことですか?」
「そうだね!!事実上初の転入生だ!!」
教室の外から聞こえてくるのはこんな感じの会話だ…合図があったら入ってきてくれと言われているけど…なんかめちゃくちゃ…緊張するなぁ…
「それじゃあ来てもらおうか!!入ってきていいぞ?」
「失礼します…菊池翔太って言います本日はよろしくお願いします。」
「はい…菊池翔太くんです…知っている人もいるかも知れませんが、甲子園にも出たことがある人です…すごいですね〜」
「あはは…でもちょっと野球をする気はもう無いというか…」
「へぇ〜何があったのか聞いても良い?」
「それは…ちょっと…」
「人には聞かれたくないことがあるもんね…ごめんね?変なこと聞いちゃって…」
「大丈夫ですよ…ただ正直話すのはキツイと言うか…」
「…オッケー…取り敢えずあそこの座席が空いているからそこを使ってくれる?」
「わかりました…」
俺は指定された座席に向かう…指定された座席は窓側なので比較的太陽も当たる場所だ…
「今日はよろしくお願いします…」
「こちらこそよろしく…今日は勉強するわけじゃないから安心して?」
「ご丁寧にありがとうございます…」
「私の名前は神崎菜奈…よろしく」
「先程自己紹介しましたが菊池翔太です…よろしくお願いします」
俺は美紀さん以外にも喋れる人ができて嬉しい…体験入学とは言え、今後はこの学校にお世話になるから喋れる人が増えれば増えるだけ良い…かも?
「今日は菊池君の歓迎会って感じのものをするぞ!!で何をしたいか皆に案を出してもらおう!!話し合ってくれ!!」
皆が一斉に喋り始める…どんな案にするべきか…みたいな感じで話し合っているのが分かる…
「菊池君は何がしたいの?なにかしたいことってある?」
「う〜ん…正直なにかしたいことはないんだよな…まぁ強いて言うなら皆の自己紹介とか?」
「自己紹介はいいかも…体験入学の後も此処に通うの?」
「一応そのつもりでいるけど…」
「私とライン交換する?というかしよう?」
「そうですね…あんまりラインの交換したこと無いので…どうぞ…」
「分かった……終わったよ…私以外にもラインを交換してくれば?」
「そうします…」
「この学校の皆は優しいから交換しても何も損はないと思うよ?むしろ頼れる人が増える!!みたいなかんじかな?」
「なるほど…」
俺は数人の男子が固まっているグループに話しかける…
「すみません…」
「翔太君じゃないか!!俺等に話しかけてくれるなんて嬉しいな!!」
「いえいえ…ライン交換しませんか?」
「良いよ!!お前らも交換しようぜ!!」
ここの高校の人たちは皆優しいな…でも全員信頼できるわけじゃない…だってこの高校の判断基準は人の目からみた行動で評価しているわけだ…つまり猫を被り続ければ問題ないんじゃないか?というわけだ…というわけで全員を信頼してしまうのは危険だ…一定以上は警戒しなければ…
「これで交換できたな!!ありがとう!!」
「こちらこそありがとうございます…」
『なぁ…お前はもっと警戒するべきなんじゃないか?』
誰だ?黒でもないし翠でもない…
『そうだな…お前に名前をつけられるのは癪だが、つける権利をやろう…お前は今悩んでいるだろう?』
まぁ悩んでいるな…だって全幅の信頼を置くことができる人間なんてこの世に居ないんだから…お前は…そうだな…嚇にでもするか…
『嚇…良いね〜センスが良いね〜』
それよりも一体何をしに来たんだ?俺にはさっぱりわからないんだが…
『俺が来た理由…それはお前の悩みを解決するために来たんだよ!!』
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見てくれてありがとうございます!!
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現在3位!!嬉しい!!
間違えて実在する方の学校を書いてしまうところでしたよ…本当に申し訳ない!!
皆様からの応援コメントはいつも楽しみにしています!!誤字をしていたら報告していただけると幸いです!!
カクヨム甲子園様の作品完成しました!!短編になりますが、約20000文字を予定しているので、よろしくお願いします!!
殺人鬼に恋した女子高生
https://kakuyomu.jp/works/16817330660613916378/episodes/16817330660665494728
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