第3話 人生を賭けた大一番

俺は鴨神 龍也。

今はダーク・デーモンと戦闘中。しかし、こちら側は圧倒的に不利な状況しかも、作戦は先手を取るはずだったのに、失敗してしまった。今や師匠もボロボロだ。

「くっそー!物理攻撃も魔術攻撃もとうらない。女神の野郎ー!こんなふざけた世界に連れてきやがって!こんな無敵の魔物をどう倒せというだ!」と女神様とダーク・デーモンの愚痴を叫びながら俺は戦い続けた。しかし、途中で師匠はダーク・デーモンに受けた傷が思った以上に深く、吐血して倒れてしまった。

俺は冷や汗をかいた。何故なら、師匠と俺の二人で何とか耐えていた攻撃を俺一人で受けなければならなくなる。そうすると、どう考えても長くは持たない。

「ここまでか」と呟いた時だった。

ドカーン!ダーク・デーモンが爆発した。

「はあ!?」出てきたのはこの言葉だけで、状況理解も追いついていなかった。

「大丈夫ですか!?」少女にそんな言葉をかけられた。

俺はびっくりした。だって頭に角があるからだ。すると、なんと後にもう一人同じような容姿をした少女が立っていた。

後の少女が急にダーク・デーモンに手を向けて「インフェルノ!」と叫ぶと同時に炎の剣が複数出現した。

「この魔術は!」と俺は叫んだ。それは、超級の炎魔術。

炎で出来た剣は貫通力があり、敵を襲撃する。しかも、厄介なのが、追尾型と言うこと。相手に剣を突き刺し貫通しかも、貫通しても消滅せずに剣に込められた魔力が尽きるまでは相手を追いかけ回し貫くそして、魔力が無くなると相手に突っ込み爆発する。

俺はこいつらを仲間にしたいと思った。

そして、そんな考え事から覚めるともう一つびっくりすることが目の前で起きていた。

前にいた少女がメイスを武器に戦っているではないか。これには、驚きを隠せなかった。しかも、ダーク・デーモンと渡り合っている。

「とりゃー!」と可愛い声なのに、威力は地面に3mのクレーターを作るほどだ。

「うわー、こいつらを無茶苦茶だ。でたらめに強いな」元々俺は自衛隊に所属していたので分かるが、動きも体術も、余り良いとは言えない。だが、力でそれをカバーしてしまっている。そして、考えるのを辞めて、戦闘に戻ろうとした。だが、「あなたはそこで休んでいて」と言われてしまった。そして、そこで気付いた。そして、心の中でそっと決意した。もっと鍛え、鍛錬し強くなろうと。

そして、決意から5分も経たないうちに戦闘は終わった。もちろん少女二人組の勝利だ。

しかし、師匠は倒れたままだ。

「師匠!師匠!生きて下さい師匠!」すると、後衛にいた少女が「お待ち下さい」と言って地面に膝をついた。すると、師匠の傷口に手を当て「ヒール!」と言うと手が光始め師匠の傷口がみるみる塞がっていく。

「君達ありがとう。師匠を助けてくれて」と嬉し涙を浮かべながら俺は少女達に感謝を述べた。そして、その後どうしてこんな所にいたのか聞いたら、理由にびっくりした。

迷子で予定で行くはずの町と逆方向に進んでしまい、道を戻る途中に俺たちを見つけたのだそうだ。そして、図々しいながらにお願いをした。

「俺の仲間になってくれないか?俺達は師匠と二人で魔物の討伐し、魔王を倒す事を目標にしている。だから、これからもっと強い相手と戦わないといけない。力を貸して欲しい」と頭を下げてお願いした。すると、

「良いですが、人と獣人はまずくない?人間としての扱いをされなくなるし、除け者にされるよ?」しかし、俺の答はとっくに決まっている。

「だから?俺は大切な人が出来た。師匠という存在だ。俺は弟子として師匠を守るために力をつける。それに、人を守りたい。それに、俺は弱いが、体術に関する技術がある。 

君達を守るためにも、お願いしたい」すると、「分かりました。では、これから仲間同士お願いします」そして、仲間が2人増えて師匠も助かったのだが、後で師匠に言われた。「あれは、鬼神族と龍神族じゃないの!

最強と言われる種族を仲間にするなんて頭でも打ったんじゃないの!?」

「え!?同じ種族じゃないの?」

「あんたバカなの!?そんなわけ無いじゃない!尻尾付いてる女の子いたでしょ?あれが、龍神族よ!」しかし、これから俺は忙しくなるとは、思ってもいなかった。

次の朝、

起こしに行くと凄い寝相で寝ていた。

これが最強の種族?嘘だろと思っていると、急に目が開き「おはようございます」と言われた。だが、彼女達の顔が赤い。

「風でも引いたか?」と聞くとゴニョゴニョっと小さな声で「寝相と寝顔が見られて恥ずかしかったんです」と言われた。

そして、その後師匠にも怒られた。

「勝手に少女の部屋に入るとは、何事か!」と師匠にぶん殴られた。しかし、彼女達は自分達が起きないのが悪かったと止めようとしてくれたが、意味は無かった。

「あ~、師匠に殴られた所まだ痛い」しかし、師匠はお前が少女の部屋に入るのが悪いと言われた。

そして、今はギルドにいる。ギルドでハンター登録して、これから自己紹介だ。

昨日は皆疲れていて,それどころではなかったためだ。

「俺は鴨神 龍也。よろしく!」すると、

「珍しいお名前ですね」と少女に言われた。

ここは日本ではないため、このような名前はないのだ。そして、自己紹介は続いた。

「私はシルフィエッタ。一様こいつの師匠であり、仲間だ」と人を指さしながら言ってきやがった。

「私はクランと言います。鬼神族で19歳です。よろしくお願いします」

俺はびっくりした。だって、身長は160有るか無いかなのに19歳!?俺が23だぞ!?まあ、それは良いとしましょう。

「私はリーシア。龍神族で歳は19。クランと同じ。これからよろしく。そうだ、ちなみに私達は魔術も武器も両方つかえるよ。魔術は全部中級以上はつかえるよ」

衝撃の告白に目が飛び出るかと思った。

そして、この新しいメンバーのクランとリーシア、シルフィーそして俺このチームで頑張ろうと皆で握手をして、決意を固めた。そして、その勢いのままでクエストに出た。

リーシアとクラン達には俺が自衛隊で教わった体の動かし方や体術などを教えた。

そして、今日のクエストは火龍の討伐にした。

稼ぎは良いし、ダーク・デーモンよりは楽だからだ。しかし、行ってみて分かった。彼女達の力を知るために、魔術と武器無しの体術戦をやらせたら、10秒です終わった。

そして思った。この力は主人公が持つ物では?と。

スキルはまだ使えない。何故なら、ある一定のレベルに達すると解放されるらしい。それに、俺は体術を得意としていたから、魔術も余り使わない。だが、クランとリーシアにお願いして魔術を教えてもらえることになった。本当はスキルで簡単に魔術が使えるが、制御が上手くできなかったから、お願いしたのです。しかし、やってる場所が悪かった。帰りながら教えてもらおうと思ったら、ここは龍の巣であることを忘れて蒼火龍に入り口でバッタリと出くわした。

クランが「ただの火龍なら良かったのですが、蒼火龍は二人では厳しいです」と言われた。

蒼火龍は龍の中でも上位種で青い炎を操る事で有名で火龍の温度を余裕で超えてくる。こんな魔物を二人て相手にするのは流石にきついらしい。

俺は刀を抜刀し、魔術を刀に付与し始めた。

付与する魔術は氷属性を使う。

俺の考えは氷属性の刀に限界まで氷属性を付与して、蒼火龍に一気にぶつけて動きを止めてクランかリーシアにとどめを刺してもらうというものだったのだが、蒼炎龍の蒼炎を体にまとわせ、俺の放った冷気と氷は全て溶かれてしまい敵意を感じた蒼炎龍は殺意を丸出しに蒼炎をこっちに向かって吐いてきた。すると、前衛のリーシアが防御魔術を発動させた。

「ヤバいよね?これ勝算がある作戦を持ってる人いる?」

するとクランが「力技ですが、自分が持てる1番強い水属性か氷属性の魔術をぶつけて下さい。私は蒼炎龍が弱った所で捕獲魔術を使うのでそこまで耐えてください」

「よし!準備出来たら合図くれ!」すると、次々に合図が送られついに皆準備が出来た。

「よし!散開!」それと同時に皆が散開し、それぞれ魔術を打ち始めた。すると、攻撃を始めて2分で蒼炎龍が弱りはじめた。すると、クランがすぐに捕獲魔術を発動した。

「「「いやー、やっと終わったー!」」」

「あとはどう処理するかですよね…」

「仲間に出来ないかなー?」と俺が言うと蒼炎龍が小さくなり、少女になった。すると、少女が「私は何を言われても仲間にならない!」と言われてしまった。しかし、俺は1つ気になった。

「それは、お前の意思なのか?」すると、

「今は亡き勇者に言われたのだ」と少女は言った。ならばと「俺は勇者だ」と言うと

「あなたは勇者紋を持っているの?」と聞かれ俺がほらっと見せると、驚きの表情を浮かべ静かに「分かった。私もあなた達の仲間に入る」と言ってきた。そして、こう付け加えた。「私は前の勇者に言われたの。次の勇者に力を貸してやれと私に伝えて亡くなったのだから、力を貸してあげる」と言ってくれた。すると、リーシア。が、「龍神族の生まれた理由を知っています?」と聞いたところ蒼炎龍の少女は言った。

「知っているけど、あなたには辛い話になると思う。それでも、聞く覚悟はある?」すると、真剣な声で「はい」と返事をした。

そして、これはリーシアにはとても辛く、厳しい物を突きつけられることになる。そして、この話で旅に出ることになる。

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