第2話 美しき死体
親友である獅子あびるの許可を得て
水仙の花畑で
腹の上で祈るように手を握っている
その姿は聖域を彷彿とさせる
踏み入れば
花畑は乱れ、
泥で汚されていく
、、、ああ、昨日は雨が降っていたな
随分ぬかるんでいる
12月の空気
吐く息は白く
吹く風は頬を切り裂いてゆく
眼下には麗しの、、失礼。
私のポリシー信条ゆえ
1.服は必要以上に乱さない。
かがんで顔を確認する
血色を失った雪よりも白い肌
頬が柔らかい、、。
血の一滴も流れていない様子だと
毒の可能性がある。
完璧すぎる肢体。
唯一の欠点といえば
靴が 片方しかない事だ
誰が、何のために?
解明しよう。それが唯一の救いとなるならば
語ってくれた
感謝しよう
見上げれば、灰色の空が頭上一面を覆う
再び獅子さんと向き合う距離に歩み寄る
「彼女を見つけたのは
「?、、あ、えっと16時ごろでした。、、それとも
4日と答えたほうが良かったでしょうか」
「どちらでも大丈夫です。ありがとうございます」
「いえ」
「当時は何を」
「いつも通り、一緒に帰ろうとして。
あの子はよく花畑にいるんです。その日も教室にいなかったから
きっとココだと思って」
「そうですか。彼女について何か
例えば悩み事などは」
「いいえ、まったく。
むしろ、お付き合いする人ができたって喜んでいましたよ」
「へぇ、お相手の人は(どんな人か)ご存じですか?」
「いいえ。まったく知りません」
「そうなってくると、、いや、こういっちゃなんですが
お相手の方が怪しいかと」
「そうですか、、」
「そうだ、
「一応、考えています」
「獅子さん、こちらの方でも何か解りましたら
連絡しますので」
「よろしくお願いします」
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