第489話 げんかつぎ 😹



 総選挙は予想どおりでした。投票率低迷(この事態で棄権する不見識を問います)にしてこの結果。嘘つき党はよほど国民からきらわれたのでしょう。まずもってめでたい。そう思いながらも浮かれ気分にひたれないのは、長年で身についた政治不信が深刻だから。与野党問わずの脂ぎった面貌に国の舵取りをどこまで託せるのか……。


 素朴で情味豊かな語り口に好感を抱いていたEテレの司会の青年が、じつは四十歳近い年齢と知って、かなりの衝撃を受けています。大事なことがある日は験を担いでコンビニの廉価なおにぎりを買う。憶病な独身ミドルの目に近未来はどう映るのか。華やかな照明のうらに貼りつく孤独な翳。創造主はたわむれ好きでいらっしゃる。




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※カフェのテラスには屋根がありません。もともとがそういうデザインだったのか、いい感じに古びた梁が剥き出しになっていて、窓際の席から高い空の上の方までよく見えます。晴れの日は真っ青で、曇りや雨の日は乳白色か灰色で、光年のほんの一瞬ここに座っている自分を空の高みの自分が見ている、そんな気分にさせてくれます。




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