　ナチスの強制収容所に収監された経験をつづる世界的ベストセラー　『夜と霧』の著者の精神科医：ヴィクトール・フランクルさんは、登山に赴いたスイスの民家で見かけた言葉「輝く日々――それが過ぎ去ったことを泣くのはやめよう。その代わり、かつてそれがあったことを思い出して微笑もう」を講演などで紹介されたそうです。

　過去の風景を慕いつづけて来たヨウコさんが、あの輝かしい歳月は創造主かだれかからの無償の贈り物であったのに失ったことを嘆くばかりで肝心の感謝を忘れていたことに気づいたのはつい最近のこと。なので上掲の逸話に深く得心しつつ、あれほどの方が市井の文言に素直に感銘されたという尊い事実にも深甚なる敬意を表します。

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