第357話 ザンネンな…… 🗿



 戦後まもなく創設なった家庭裁判所の職員が上野駅界隈の“浮浪児”を視察する場面が朝ドラに登場し、なんとも言えない気持ちに駆られたヨウコさん。むろん、直接、見聞きしたことではないのですが、戦争関連の資料に接するたびに“浮浪児”や“駅の子”という冷たい呼称を平気で用いた当時の官民の文化度に憤っていたからで……。


 いえ、もっといえば、八十年後の現在もその片鱗が社会に残っていることを知っているからで。なぜなら、その話をしたヨウコさんに、都内で実家が経営していた会社が当地に疎開したという大先輩が「暖かいコートを着てその子たちの横を通っていたひとりなのよ、わたし」と語った口調に優越の匂いを感じたからで。((((oノ´3`)ノ


 国の施策で孤児にさせられた子どもたちに対して、なんという不見識でしょうか。それまでの尊敬の念が一気にふきとび、以降、顔を合わせるのも苦しくなったのは、ひとえにヨウコさんの至らなさではありますが、日ごろリベラルを気取っている方のうっかり発言に驚かされること、けっこうあって。自身はどうなの? と戒めます。




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