第406話 ショック・ドクトリン 🎩
ある本の一節から、忘れたころにやって来る災害とセットで目論む勢力がいまから鳴りを潜めているショック・ドクトリン(惨事便乗型資本主義=大惨事につけこんで実施される過激な市場原理主義改革 ← グーグル解説)の怖さを再認識しました。
関東大震災(大正十二年九月一日、その直後に無実の朝鮮人虐殺事件やアナーキスト大杉栄・伊藤野枝・幼い甥を憲兵大尉・甘粕正彦が殺害する事件が発生)をときの政権がいかに巧みに利用したか、その証しは翌々年制定の治安維持法に明らかです。
好戦的体質&特需暴利を目論む勢力に操られた国民の甘い見逃しにより、この国は日中戦争から太平洋戦争へと一気に突き進み、膨大な数の犠牲者を出すことになりました。後世のためにもわたしたちは平素から冷静な視座を保つ必要がありましょう。
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ひるがえってぞっとするのは、蛮行の立役者・甘粕大尉を抱える闇のプロパガンダに煽られた一部の民衆が「武人として真に国を憂ふる赤心より出でたる処置なり」「甘粕大尉と聞くと理屈抜きで偉いひとだと痛感させられる」などと称賛したこと。
こうした酷薄な史実を知ると、民衆の智恵やそれに基づく善意まがいを決して買いかぶってはいけないことを痛感します。日ごろから一方的な情報が正しいか否か総合的に判断する習慣を身につけておかないと、いざというとき、あの戦争の二の舞に。
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