第295話 印税のこと 💷
当時の中堅作家が後進に「大手出版社に比べ、あそこは金払いがわるい」と言ったという記述を読んで「んまあ、自己満足の見本のような作品が簡単に売れるわけないじゃないの」朝カフェの片隅でひそかに憤慨し、全身を熱くしたヨウコさんです。
というのも、かつて零細出版社を経営していた友だち(笑)が「また言われたよ、これで何度目かな、同じご注進」自嘲気味に苦笑していたことを思い出したからで。頼まれもしないのに陰口の伝播役を買って出た女性の本心も透けて見えるようで。
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当初は卑屈なほどの平身低頭で、あらゆる義理を使い執拗に働きかけて来たのに、いざ出版すると打って変わって傲慢になり、自費出版クラスの稿にバーコードを付けてもらった恩義も忘れて「原稿料を払わない版元がぼろ儲けしている」と吹聴する。
印刷製本代から編集営業経費まで、弱小出版社がおたくのためにどれだけの赤字をこうむったと思っているの?! いわば、おんぶにだっこ状態、一生、足を向けて寝られないはずでしょう。なのに、あちこちで悪口三昧とは、なんたる人間性なのよ?
先述の近代作家をはじめ、とことん世間知らず族の見当違いなエゴイズムの滑稽さはいまに始まったことではありませんが、友だちの(笑)苦悩を見て来たヨウコさんとしては、つくづく思うのです、際限のない欲望って、ぶざまですよね~。"(-""-)"
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