第219話 たったひとりに届けたい言葉 💐



 放送業界を裏で支える構成作家という職業も、ドリアン 助川さんという出身作家も知らないヨウコさんですが、ある朝の筋トレ中に観た録画番組のひと言に、えっと前のめりになりました。たったひとりにこの言葉が届けばいい、さらには、百人中の九十九人に届かなくても、もしかしたら明日その内のひとりに届くかも知れないと。


 僭越ながらヨウコさんもそう思って書いて来ました。読み手それぞれ知見や感覚が異なる以上、万人の胸に届く文などあり得ないし、もしあるとしたら、それは上澄みを網ですくったようなまがいものであり、透明に澄んでキラキラきらめく水面の下に隠れている混沌や葛藤のどろどろを見ないようにしているだけなのかも知れず……。



      💃



 以下は拙連載『ポジティブシンキング童話&ゆるふわエッセイ 🦜』第1128話・1129話 2月1日)からの転載です。大ファンのテレビドラマ『セクシー田中さん』の脚本をめぐる一件で、言葉を業にさせてもらっている身としてはあまりに軽率かつ心ない文言が飛び交っているネット界への居たたまれない思いに事寄せています。



 第1128話 ためらい 🌿


ある出来事からレビューが書けなくなって久しくなりますが、最近はコメントまで。

その作家さんのすべてを存じ上げているはずもないので、見当ちがいのご無礼は?

自分の知らない分野の作品についても、うっかり傷つけはしないかと不安になって。



 第1129話 リスペクト 🌲


 要は文字を紡ぐことに基本的な敬意をはらえているかどうかが問われるのだと思いますし、踏みこんだコメントを書く場合は最低でも代表作を拝読してからでないと、とんでもなくトンチンカンでひとりよがりなことになってご迷惑をおかけするかと。


 レビューもコメントも、いただけばうれしいというものでないことはもちろんで。この方、なにも分かっていらっしゃらないな~、返信をどう書くか悩みの種だな~、本当は消したいけど消せないし……ということもあったりするんですよね~。(^^;


 ひるがえって自分自身はどうだろう、呟きのSNSとは文章への向き合い方が異なる小説(広範な意味での)を紡ぐことについて全き敬意をはらえているだろうか、常に自問しながら大切なネット小説同朋を傷つけることがないようにしていきたいなと。




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