第164話 ピテカントロプス・エレクトス 🐒
寒波の前の静けさめいて奇妙に暖かな曇天の未明、受信boxの一通が起き抜けの目を射ました。久しぶりの知人からの長文メールは「え、これ本当に、あのひとが?」信じられない内容で、プライベートな喜びに惑溺のあまり冷静な判断基準を見失ったとしか思えない手放しの……いろいろな立場への配慮をまったく放擲した……。(;_:)
並はずれた聡明を自他ともに認めるひとであっても、究極の行き着くところはここなんだね。華やかな舞台で活躍していても、公民館とか農家の畳に煮物とか漬物とか持ち寄って、近所のうわさに興じているひとたちと、なんら変わりないじゃないの。フラットとかニュートラルとかリベラルとか、いつもの心魂はどこへ行ったの?('_')
🗼
そういう年代をとっくに突き抜けているヨウコさんはいいとしても、同年代で深く傷つくひとたちがどれほどいることか、ジャーナリストなら想像がつくでしょうに。人間さいごはピテカントロプス・エレクトス(直立猿人)の原始にかえるんだね~。そのエゴをパブリックで糊塗して欲しくてリップサービスを求めて来たんだよね。
タワーマンションに棲んでも竪穴住居以前と変わらないんだね、人間の本質……。無防備な背中をいきなり袈裟懸けに斬られたような衝撃&落胆&悲嘆&憤怒&絶望をいつまでも引きずっていられるほど人生は長くない。さあ、車を運転する数分で気分を総入れ替えして、いつものカフェで平常心の作句&執筆&読書にいそしもう。🚙
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