第163話 身にまとふ暮らしについての考察 🧥
置配指定にすると決まって日没後の配達になることは承知していましたが、さすがは十二月、よほど荷物が多いのか、午後七時半を過ぎても連絡メールが来ないので、やきもきしていたところ、八時近くになって、やっと……待ちわびた分だけ期待値も跳ね上がりましたが、玄関先に置かれた包みを持ってみて、えっ、なに、かるっ!!
持ちおもりするかどうかで品物の良しあしが分かるようになったのは、すでに失敗を積んでいたからで……あ~あ、またやっちまったね、懲りないねヨウコさん、自分で自分に駄目押ししながら開封し、水色のふわふわロングベストをまとってみると、やっぱり二千円也の価値だよね、当たり前だけどねと、自分への落胆を深めました。
ネット通販で洋服類を買うようになってから、便利は便利だけど実物を手にしない落とし穴があることを痛感していながら、なんたる体たらくでしょうか。襟まわりが二重で寒くないように配慮されているとか、袖がないし軽いので肩が凝らないとか、いいことづくめのレビューに見事に騙されましたが、それは温暖な地方の話で……。
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ウールのスーツとかウェストを絞ったロングワンピースとかセパレーツのチャイナドレスとか、それなりのものを身に着けていた仕事時代にはネット通販がありませんでしたが、もしあったとしても品物を見もせずに買う選択肢はあり得なかったはず、仕事着=戦闘服でありましたので。そう思うとフリーランスの現在が身に沁みます。
愚かしい自分を悔いながら、翌日、近所のスーパー併設の洋品店へ行ってみると、なんと、千数百円の廉価で家着用のロングベストが置かれているではありませんか。ダウンの中綿もしっかりしているし、襟元から体温が逃げないよう工夫されている。さっそく買い求めてみましたら、これがまあとんでもないスグレモノでした。(^-^)
で、これに懲りて、以後、決してネット通販の洋服類に手を伸ばさないよう、痛みを忘れやすい自分への戒めにこの拙稿を認めました(読まされる方はたまったものではないですよね(^^;)。シーズンが過ぎると前回のことをすっかり失念する癖がある自分で自分が信用ならないのですが、今度こそ決して、と誓います。(^。^)y-.。o○
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