第51話 自分のファン 💚



 歳時記五巻に紹介されている例句から、ことに好きな約五百句を抽出しました。

 はじめはパソコンに打つつもりでしたが、途中で思い直して手書きに変更。🖊️


 システム手帳に綴じておけば、いつでもどこでも取り出して読み直しできます。

 秋灯のもと丁寧に(ここ大事)書き出し、翌朝のカフェで手帳に収納しました。




      ☕




 そのとき、思いがけないことが起きました。家族や自分の情報を記した後半部に、水色の太ペンの頁を発見(というのもヘンですが、忘れていたので)したのです。

 

 

 ――自分で自分のファンになる。ヾ(@⌒ー⌒@)ノ



 六年前のちょうどいまごろ、パニック障害の過呼吸発作で縋った心療内科の医師の指導の言葉だったか、それとも読みあさった関連書籍に見つけた文言だったか……。


 いまとなっては判然としませんが、どうにも自分がいやでならず、いっそ存在自体を消してしまいたいと思い詰めていた日々の煩悶が、あざやかによみがえりました。




      🏥




 適格な薬の処方により苛烈な症状は落ち着きましたが、うまくいかないことがあると自己嫌悪に陥る性癖は相変わらずで、昼も夜もひとつことを考えつづけています。


 そこへひょっこりと昔のメモが現われてくれたのもなにかの縁かも知れず、こんな自分にもいいところはあるよね……ファンになれるようがんばって(笑)みようと。




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