第30話 〆切 🖊️
思い余り、同じく二つの句会の事務局をなさっている大先輩にメールで相談した。
「いつも〆切ぎりぎりで、それも突然の欠席を告げられたりして困っています……」
すると、予想もしなかったレスポンスで「同様な試行錯誤を繰り返して来ました。だれにも苦衷を告げられず悶々として来たので、まさにわが意を得たりの思いです」
早く投句する人はいつも早い、遅い人は決まって遅い、人の質は変えられないし、下手にイライラすればストレスが溜まるばかりなので、いまでは諦めているそうで。
十日も前に送ってくださった方はいまや遅しと待っているだろうねとか、またあの方から届かないが、忘れているのでは? 遠慮がちの催促メールを送ってみるとか。
そんな心配はいっさいやめて、心平らかに〆切日時を待ち、淡々と清記一覧を作成して全メンバーに事務的に送信する、間に合わなかった人にも特別な連絡はしない。
🐈
あ、そっか~、そうだよね、先回、〆切日時を全員に明示しているんだから、いい大人に事務局が気を揉むことはないわけで、飄々淡々と事務に徹すればいいわけで。
オンライン句会のメンバー(いつもラストを競う(笑)男女各一名)が〆切数十分前に未着だったので電話をすると「忙しいから延期して」「もっと早く教えて」💦
そのときは、いくらなんでもそれはないよねと思いながら、関係性の悪化を慮って黙ってうかがっておいた、両方とも先輩だしね……それも無駄な配慮だったわけで。
🏙️
うまくいかないとき自分に原因があるんじゃないかと思いこむ自己嫌悪癖、この辺で改めた方がいいかも、同じご苦労をなさっている大先輩でも音を上げたんだから。
そう思ったら、何年間もの鬱積の霧がぱあっと晴れて目の前が明るくなりました。
ひとりで悩まないでだれかに相談した方が絶対にいいよね、うん、そう思います。
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