第31話 モーニングカフェにて ☕
「この子は日本政策投資銀行の子でぇ、この子は帰国して母校の准教授になってぇ、こっちの子は……」ああ、うるさい、周囲自慢で自分のステータスをあげたい女性。
マジ、ウザイんですけど~。内心で抗議する。さっきまで静かだった窓際席、急に居心地がわるくなったので、歳時記を閉じて小説の文庫本を開くが、集中できない。
この暑いのに面倒だな、返却しに行くの。ふらふら余計なことを考えたがる自分。古い時代の本を借りるときはあんなにありがたがっていたのに、虫のいいこと。💦
📚
「さあ、行きますよ、忘れものはない?」幼稚園か小学校の教師みたいに有無を言わせぬ感じの中年女性に引率されて行く若い男女各一名、どういう関係なんだろうね。
「宛名は上様で」って、もらうんだ領収書。通りすがりの一見なのに面倒な客だわ。
混むときも空くときもいっせいで、気づくと前の席もその前の席もだれもいない。
さて、わたしも行きますか、入口のロック解除されているかな、図書館の駐車場。
遠い場所に置いて日傘なしで炎天下を歩くのは勘弁して欲しいよ、どうかどうか。
そういえば、酷暑にかこつけて粗食が急加速していたから、消耗が激しいのかな。
時節はずれのすきやきでも奢ってやろうかな、自分に。さあてと、よっこらしょ。
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