第6話 辰巳刑事と佐久間先生
正直、辰巳刑事は戸惑っていた。そもそも第一発見者などの一般市民への事情聴取も苦手な方だった。相手が犯人であったり、重要容疑者などとなると、本当はいけない部分もあるのだが、相手を少々攻撃しても許されるというところもあるだろう。
何と言っても、勧善懲悪なところを隠すことなく表に出す、いわゆる熱血漢の辰巳刑事は、相手に気を遣わなければいけない相手に、何を質問していいのかに迷うのだった。
だが、それは自分が感じているだけのことであって、今までの目撃者や参考人として事情聴取を受けた人は、結構辰巳刑事のことを、
「あの方は優しい刑事さん」
という人も結構いるくらいで、人気もあった。
却って自分のことを分かっているだけに、その分、気を遣って話すことが、相手に好印象を与えるのだろう。
だが、さすがに今回は相手が子供、最初に駆け付けた警官である、増田警官にもその場に立ち会ってもらうことにした。
辰巳刑事と増田警官は今までにも何度か事件の際に顔を合わせていて、庶民といつも顔を合わせている、
「この街の警官」
としての増田警官に、それなりの敬意を表している。
増田警官の方も、刑事である辰巳を尊敬していて、刑事としてだけではなく、普段プライベートでもよく交番に顔を出してくれる辰巳刑事を人間として好きでもあったのだ。
二人は以前、一緒に捜査した事件を思い出していた。
あの時は、第一発見者が女性であり、彼女辰巳刑事を信用して話をしてくれたことが事件解決に繋がったのだった。もし、彼女が刑事というものを信用できないタイプの人であれば、決して余計なことと思えるようなことは言わなかっただろうが、その女性が、
「思い出した」
と言って話をしてくれた内容が、実に事件で重要な部分であり、しかも、それを辰巳刑事が信じたことで、その時の事件は、あっという間に解決したのだった。そういう意味で、その時の女性がスピード解決に一役買ったのは間違いのないことだった。
だからと言って、辰巳刑事は別に、
「二匹目のどじょう」
を狙っているわけではない。
「あの時は偶然うまくいったのであって、調子に乗って下手に信用してしまうと、もし、その道が間違っていると、取り返しのつかないことになる」
というのも分かっているつもりだった。
だから、今回は、
「お目付け役」
という意味での増田巡査の登板であった。
まず、少年の基本的なプロフィールを聞いて、そのあたりについては、特に言及するところもないように思われたが、
「君の通っている学校というと、佐久間先生のいる学校かな?」
という辰巳刑事の言葉に反応した三郎少年は、
「ええ、よく先生からいろいろな助言をしてくれることがあります。辰巳刑事は佐久間先生をご存じなんですか?」
と三郎が訊いたが、
「ああ、まあね、以前にお話をしたことがあったんだよ」
と、少し言葉を濁していたが、これも別の事件で佐久間先生の助言から事件を解決に導いたことがあり、今でもその時のことは覚えていて、目をつぶれば、佐久間先生の顔が置かんできそうであった。
三郎少年も佐久間先生の的確な的を捉えた話、さらに先生の博学さを尊敬しているところから、辰巳刑事は言葉を濁していたが、
「事件解決に一役買ったのが、佐久間先生ではないか?」
という考えを持ち、その考えが自分でも的を得ているのではないかと思っているのだった。
辰巳刑事は、三郎少年を見ていると、佐久間先生の教え子という意識も手伝ってか、さらに過去の第一発見者のいうことを信じたことが事件解決に結び付いたという事実を思い出していたことで、
――この少年の言葉も、一字一句、気にして聴くことにしよう――
と考えたのだ。
さすがに、
――聞き逃さないでおこう――
などと思うと、えてして重要なことを忘れてしまいがちだ。
そういう意味でも、辰巳刑事はあまり自分を追い詰めるようなことはしない。そこが他の熱血漢を表に出している刑事とは少し違っているところだった。
熱血漢の刑事というのは、そこか猪突猛進なところがあり、思い込みで突っ走ってしまうところがある。元々辰巳刑事もそんなところがあったが、それを戒めてくれたのが清水刑事だった。
清水刑事は言葉で戒めたわけではなく、彼の態度が辰巳刑事を戒めていると言ってもいい。だから、清水刑事の方としては、自分が辰巳刑事を戒めているという意識はサラサラなく、辰巳刑事としては、
「何も言わなくても、背中で語ってくれる人なんだ」
というイメージを清水刑事に持っていた。
二人の刑事の活躍は、著者のこれまでの小説を愛読していただいている方にも分かっていただけるかも知れないが、初めて小生の作品に目を通された方には、当然のごとく、初見参の登場人物ということになるだろう。
もっとも、基本的に小生のミステリー作品は、一話完結の、他の作品とは基本的に関連していない話ばかりなので、同じ刑事の名前が出てきても、別人という認識でもいいと思っている。
だが、別のお話ではあるが、キャラクターの設定的には同じにしてあるので、性格的な面で同一人物と思っていただいて結構である。小説の中では、同じ人間が存在しても、別の作品として、別次元の扱いとなるで、ありなのではないだろうか。
辰巳刑事と清水刑事のコンビは、名コンビと言ってもいいだろう。お互いにお互いのいいところを引き出し、見えてくるものをうまく利用するやり方であったり、その性格を事件に当て嵌めて推理したりと、二人は本当に名コンビであった。
今日も清水刑事も出馬してきていて、鑑識管と一緒に、死体発見現場の確認を行っていた。
辰巳刑事と増田警官は、最初に清水刑事と一緒に死体発見現場を見ていた。ここで「犯行現場」という言葉を使わずに、「死体発見現場」ということを言っておいたのを、読者諸君は覚えているといいかも知れない。
現場を最初に見ていたのは、事情聴取を行うには、何と言っても、死体発見現場の状況を無視して話ができるはずもなく、そのために前もって現場を見ておくのは大切なことだった。
殺されたのは女性のようだった。死体に触らなくとも死因は分かる気がした。首にタオルか何か少し太めの紐状のもので絞殺された可能性が強かった。胸や身体のどこにも傷はついておらず、血も一滴の流れてはいなかった。
比較的綺麗な死体だったのは、不謹慎な言い方になってしまうのだが、子供が見る死体としては最悪な状態でなかっただけに、不幸中の幸いの状態だったと言えるのではないだろうか。
だが、実際には三郎少年は、暗闇の中で足が縺れて躓いた瞬間、気が付けば目の前にあったのが断末魔の表情だったという最悪なケースだったことを辰巳刑事も増田警官も知らない。そんな死体を見たのだから、三郎少年は目をつぶるのが、今は一番怖いと思っていた。
なぜなら、目をつぶると、あの断末魔の表情が瞼の裏によみがえってくるようで、恐ろしかったのだ。
それでも気丈に振る舞っている三郎少年を、増田警官と辰巳刑事はどのような目で見ていたのだろう。
辰巳刑事は、子供の頃、そうあれは小学校五年生の頃だったので、三郎少年と同じくらいの年齢だった。その頃の辰巳刑事は今の熱血漢の片鱗はどこにもなく。なるべくまわりに目立たないようにしながら、そのくせ、端の方にはいかないようにしていた。
例えば集合写真などを見る時、目立たないようにしようと思って端のほうに行くのは実は逆効果。それは最初に中心の人が気になったとしても、次に目が行くのは端の方というのは相場が決まっていると思っているからだ。
それを思うと、辰巳刑事は、中心からちょっと離れた、
「その他大勢」
という、中途半端に身を隠すようになっていた。
そこにいれば、
「路傍の石」
になれることを、少年ながら、本能のようなもので知っていたのである。
誰にも気にされないことがどんなものなのか、辰巳刑事が知っているのは、そのあたりからだった。
「四宮三郎君と言ったね? 君はあの死体が誰なのか知っているのかい?」
と訊かれて、
「いいえ、死体を見たと言っても、僕は懐中電灯など持っていませんでしたし、何しろ時間的にはすでに真っ暗でしたから、ほとんど何も見えなかったんです。逆に暗すぎて、
あそこで躓いてしあったんです。だからちょうど躓いた時、目の前にあの怖い顔があったのです。手が偶然あの人の青に触れてしまったことで、その時、顔が冷たく、そして硬いのは分かりました。人は死んだら、冷たくなって硬くなるっていうことは知っていましたし、目が開いていて、瞬きをしていないことも分かったので、もう死んでいることが分かりました。それで警察に連絡したんです」
とハッキリとした口調で言った。
辰巳刑事はこの三郎という少年が、子供にしてはハッキリとした口調で話ができると思った。
三郎にとっては、当たり前のことだと思っていたが、やはり、普段から佐久間先生といろいろ話をしていることで、無意識に大人との会話に慣れていたのだろう。辰巳刑事に相手を子供だと思わせないほどの親近感を抱かせたのは、作目先生のおかげなのかも知れない。
「なるほど、じゃあ、その時に顔は見ていなかったというわけですね?」
「ええ、まったく見ていないわけではないんですが、見た顔と言っても、怖い顔になっていたし、あの薄暗さだったら、もし知っている人であったとしても、分からないと思います」
と、三郎少年は答えた。
「じゃあ、三郎君は、どうして今日、あの場所に行ったのかな? 薄暗くて気持ち悪いあんなところに、普通なら入りたがらないと思うんだけど?」
と聞いてきた。
これが一番聞かれたくないことであったが、さすがに相手は刑事、聴いてこないわけはなかった。
最初は、必要以上なことを言わない方がいいかなとも思ったが、ここで下手に隠すと、後にロクなことがないと思った三郎は正直に話すことにした。
「最近、このあたりで、夕方になると現れるという人の話題があるんですけど、僕はその人を探ってみたくなったんです。正体を知りたいと思ったというか、それで少し後をつけてみようと考えたんです。その日は運よくその人を見つけることができて追いかけてみたのですが、ちょうど、あの祠の前で見えなくなったので、そのウラを見ると、何か急に光が見えた気がしたので、その方に行ってみたんです。すると洞穴のようなものがあるじゃないですか、それで怖いとは思ったんですけど、ここまで来て引き下がれないという思いも強かったので、思い切って入ってみたんです。すると、そこにあの死体があったというわけです」
と三郎少年がいうと、
「人の痕をつけるというのは、本当はいけないことなんだけど、まあ、それはおいておいて、その人を追いかけているうちに、ここに入ってきたというわけだね?」
「ええ、そうです」
と三郎は毅然と答えた。
刑事の様子を見ていると、どうも信用してくれていない気がした。最初は、その人を追いかけていたということに引っかかっているのかと思った。子供には、個人情報などという言葉はその頃詳しくは知らなかったし、それ以上に何をそんなに疑問に感じていたのかを計り知ることができなかったことで、
――やっぱり、刑事は人を疑うことが商売なんだ――
と思ったほどだった。
だが、それは違っていたことをすぐに知ることになった。確かに刑事は、
「人を疑ってなんぼ」
だということに違いはないのだろうが、刑事が気になっていたのは、漠然と三郎少年を疑ったわけではなかったのだ。
「今、君はその人が祠の前で見えなくなったと言ったね?」
――えっ? そこなの?
と意外な着眼点にビックリしたが、
「ええ、言いましたけど」
と答えると、刑事は急に訝しい表情になり、
「どのような祠なのかな?」
というではないか。
「どのようなって、お地蔵さんが中に入った、祠というよりも、ちょっと大きめの仏壇と言った方がいいかも知れないくらいのもので、お供え物もしてあったので、僕は祠だと言ったんですが、祠というには、小さすぎましたかね?」
というと、まだ、刑事の表情は訝しがったままだった。
「祠の大きさはよく分かったんだけど、ここの前には、そんなものはなかったんだけどね。君は本当に見たのかい?」
と言われて、ビックリした、
それと同時に、なぜ刑事が自分をそんな訝しい表情で見るのかということが分かったのはよかった気がしたが、
――それよりも何よりも、この前に祠がないって? じゃあ、さっき見たのは、あれは一体何だったのだろう?
と考えてしまった。
確かに、ここの前で今までにも祠があったという意識はなかったし、今日、ここに入り込む時も、この祠を、
「初めて見たんだ」
という意識を持っていたはずだった。
それなのに、どうして今では祠を見たと自信をもって言えていたのか、それも不思議であったし。祠がないと指摘された今、自分がそれを不思議に思っているのか、それとも最初からなかったことをいまさらあれが錯覚だったということを認識したと考えているのか、ハッキリとしない気がした。
確かに祠というには小さい気がしたが、実際にはあのくらいの大きさのものだろう。正直、刑事に祠を指摘され、自分が祠というものを勘違いしていたのかと思ったがそうではなかった。仏壇と同じくらいの大きさのものを、本当に祠というのだという。それを思うと、
――ひょっとすると、僕は今までにも祠というものを見たことがあったと思っていたけど、実際には今日見たのが初めてだったのかも知れない――
と感じた。
しかし、そう思うと、さっき見たものですら、幻だったと刑事は言っているわけだから、今までにどこかで見たという記憶はどこから来ているのだろう。いくら写真やドラマなどで見たという記憶があったとしても、いや、あったからこそ、ドラマで見た同じ光景を、今日見たことで、頭の中の記憶と現実が交錯した思いを抱かせたのかも知れない。それを思うと、三郎少年は、自分が何をどう頭の整理をすればいいのか、少し分から中唸っていた。
「実は、僕もさっきまで、こんなところに祠があるなんて知らなかったのに、いつの間に祠ができたんだろうって思っていたくらいなんです。でも実際に見たという気持ちが強くなると、本当のことのように思えたんです。だって実際に見たものよりも確実なものなんてあるわけないと思っていたからですね」
と、三郎少年は言った。
「ああ、確かにその通りだと思うよ。そこにないものだとずっと思っていたとしても、目の前にそれがあることを確信したのだから、自分で疑うなんておかしいし、ナンセンスだからね。そのことは、私もよく分かると思っているよ」
と刑事は言ってくれた。
これで少しは気が楽になった。
あの時祠を見たと感じたのは、自分の勝手な思い込みだったのだろう。ただ、そのおかげで、この死体を見つけることになったわけだが、そういう意味で、三郎少年に、祠を見せたのは、
「何かの見えない力に導かれたかのようにすら思えると感じさせるものがあるのではないか?」
と思わせた。
三郎少年は、それを何かの、
「虫の知らせ」
のようなものだと感じた。
そういえば、以前佐久間先生と夢ということについて話をしたことがあった。
「夢って覚えているのはほとんどないように思うんですよ」
と三郎がいうと、佐久間先生は。
「僕もそう思うよ。それにね、目が覚める間に忘れてしまっているんじゃないかって思うんだ」
と言われ、
「そうそう、僕もそう思っていたんですよ。だけど、こんな話をできる人はまわりにいないし、下手にこんなことを言うと、バカにされそうな気がしたんです。バカにされる分には、そこまで嫌ではないんだけど、せっかく話題として出したことの答えがほしいと思っているのに、、バカにされて、それで終わりだったとすれば、何となく嫌ですよね?」
というと、
「それはそうだよ。僕だって同じ思いがするというものだ。でも、それは小学生同士だからそんな風に思うのであって、その中に一人大人の人がいれば、その人のカリスマ性で意見が導かれていくんじゃないかな? でも、その大人の人がどんな考えを持っているかにもよるとは思うので、重要なのは、その大人の人が何を考えているかということになるだろうね」
と先生が言った。
「でも、夢の話って、誰ともしたがらないし、本当に皆何も考えていないのかな? って思うんですよ。でも、そのおかげで、考えているのは自分だけなんだって、そんな優越感のようなものに浸れる気はするんですけどね」
と言って三郎少年は、苦笑いをした。
「でも、先生は思うんだけど、夢ということに対して、皆それぞれに考えがあると思うんだ。しかも、その根本には同じ柱があるようにも思う。だけど、その枝葉の部分で、人によって持っていた李持っていなかったりするものがあると思うんだ。話をすれば、その部分をお互いに補うことができ、話も盛り上がって、一晩くらいは余裕で夜を徹して話をするくらいになれるんじゃないかと思うんだよ。それなのに、どうして皆その話をしないのかが何とも言えないんだけど、そういうのを、いわゆるタブーというんじゃないだろうか?」
と先生は言った。
三郎少年は、その時の佐久間先生の顔を思い出していた。
その時の佐久間先生の表情と、今目の前にいる辰巳刑事の表情に似たところを見出した。
見出したことで最初は、自分を疑っている訝しそうな顔だと思っていたが、徐々に先生の表情と似たところがあると感じているうちに、次第に辰巳刑事の顔が佐久間先生に似ているように思い、刑事に尋問されているというよりも、佐久間先生と放課後話をしている時のような気持ちに近くなってきたことで、少しずつ気分が楽になっていくのを感じた三郎少年だった。
「僕は何か夢でも見ていたのかな?」
と、相手を佐久間先生のつもりで、漠然と聞いてみた。
「そうかも知れないけど、夢というものだって、潜在意識が見せるものだと言われていることから、何か祠だと思わせる何かがそこにあったということも言えるんじゃないかな? 私はそんな風にも感じるけどね」
と、辰巳刑事は言った。
その言葉を聞いて、まず、
「夢というのは、潜在意識が見せるものだからね」
とまったく同じことを言っていた時の佐久間先生を思い出した。
そして、その次に感じたのは、
――本当に目の前にいるのが、佐久間先生ではないか?
という思いであった。
佐久間先生の印象は、独特なものがあり、他の人と一緒にいる時、佐久間先生のことを思い出そうとすると、いつも不可能であった。
「佐久間先生ってどんな顔をしていたっけ?」
と考えて、その顔を思い出そうとすることすら無理だったのだ。
それだけ佐久間先生という人の存在、いや、佐久間先生と自分が一緒にいるという世界は、今自分がここにいる世界とは次元が違っているような気がした。
実際に佐久間先生の話には違う次元に何か気持ちを誘ってくれるような話も多く、ひょっとすると、今日ここで祠を見たというのも、佐久間先生と自分の間に存在しているかも知れない、
「別の次元の扉」
を開いたからではないかと思うのだった。
辰巳刑事を見ていると、佐久間先生に見えてくる気がしたのは、大きな勘違いには違いないが、辰巳刑事の顔が、どこか自分と共通点があるような気がした。
最初はそれがどこから来ているものなのか、見当もつかなかったが、考えてみるうちに何となくではあるが分かってきたような気がした。
「この辰巳刑事という人、この僕の中に佐久間先生を思い浮かべているのではないだろうか?」
と感じた。
つまり、三郎少年が辰巳刑事の中に佐久間先生を感じているのと同じに、辰巳刑事も自分の中に佐久間先生を見出しているのかも知れないと思うと、
――辰巳刑事と僕は、佐久間先生という人を通じて、二人だけの別次元に存在しているかのように思えるのだ――
と三郎少年は感じていた。
少年であっても、空想力は大人に負けない。しかも、子供ならではの空想力があることで、より洗練された発想を持っているのではないだろうか。
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