第4話 お仲間をお求めですか?
転生前の記憶ではデスシナリオと名高い探索依頼を受けるにあたって、私は仲間を集めることにした。
この依頼がデスシナリオたる理由はボスであるガーゴイルの異常な命中率と回避率にある。
レベル1の
私が生き残るためには最低でも
傷を癒せる
仲間を募集するべく、冒険者ギルド内を見回したところでようやく私は周りから避けられていることに気づいた。
「あの子、馬鹿みたいな数のマルチクラスよ。あの
「
「おいおい、
「禁術を2つも持っているなんて…! 恐ろしい
「ふ、2つどころじゃないぞ……
しまった!
私がレベル1で習得した『すべての技能』には社会通念上、立場のよくない技能も含まれる。
レベル1でもかじっているだけで技能ギルドの加入者以外からは避けられるような、隠さないといけない闇の技能や、この国の法律に触れかねない違法すれすれの技能まで。
もう、ここの冒険者ギルドには私を仲間にしてくれるパーティはどこにもいない。
もはや私にはデスシナリオと名高い依頼を受けて一人で攻略し、報酬で装備を整えて別の町のギルドで仲間を集めるしか道は残されていなかった。
「おひとりで大丈夫ですか?」と聞いてくる受付嬢に、「大丈夫に見えますか?」と聞き返したくなるのを我慢して私は書類にサインをし依頼を引き受けた。
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