10話

ドワーフ四兄弟が村に住むことになった。

ブーキとボーグは、どうしてこの森でしかとれない鉱石が欲しいと興奮していた。


「ちょっと落ち着いてくれー!なんの鉱石なんだよ?」


ブーキに聞いてみると、


「オリハルコンと魔鉱石だ。」


「オリハルコンは知っているが、魔鉱石は初めて聞く。」


「魔鉱石は、魔力が込められた鉱石だ。魔力の強い魔物や魔獣が多いこの森にし取れないんだ!」


「魔力のある………鉱石。」


あれ?そういえば、畑とか作るときに、土魔法を毎日使ってたら石が沢山とれたような。

二人に見てもらった方がいいかな?


「なぁ、二人に見てもらいたい石があるんだけど。」


石が沢山積み上げられた場所に行くと、


「「ま、魔鉱石!!」」


「これ、ただの石じゃなかったのか?」


「「魔鉱石だ!」」


ハモった。


「畑を土魔法で耕したり、風魔法で草刈りしたり水魔法で水やりしたりしてたら毎日、畑にこの石が出てくるようになって困ってたんだよ。魔法で壊そうとしても、どんどんでデカくなるしな。」


「「えっ!?」」


「この魔鉱石の根源は、ジークの魔力……?」


「人族にそんな事できるのか……?」


コソ…コソ…コソ…コソ。


「これ、要るか?」


と言った瞬間、


「「もちろん!!」」


おお~。また、ハモった。



「オリハルコンのある場所だったら知ってるぞ。冒険者だった頃に依頼で何回も行ったから。」


俺が答えると、


「ジークは一体なんランクの冒険者なんじゃ……?」


ゴクッと唾をのみ込む。


「たいした事ないが、SSランクだ。」



「「「「えぇぇぇぇぇぇぇー!」」」」


この場にいるみんなが叫んだ。番犬以外は……。


ステイが、


「ジークって、あの有名な冒険者だったの!?なんだか納得しちゃった。」


「有名かどう知らないが、もう冒険者じゃないし、村の一員だからね!」


誰もが思っただろう…


「「「「ここは、何処よりも安全で最強の村だ」」」」




ステイは思った


「家族をここに呼ぼう!」と。




「SSランクなんて、そのうち何人か出てくると思うけどな?」



ジークは知らなかったのだ。

Sランクですらアントスしかいないことを。




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