第22話
雨晴れて 立葵の花 開きたる
夏草の中で 赤く燃えゆく
梅雨明け間近の長雨がようやく止み。
久しぶりに晴れたので外へ出てみると、畦道の芙蓉の花がしばらく見ないうちに開いていた。雨の間にも季節は移ろい。緑一色の夏草の中、燃える様な赤い花の美しいことだ。
長雨にも負けることなく、恋心は蕾を開き。
しっとり濡れた草むらの中でも、消えることなくさらに赤々と燃えている。
どうしたら行き場を失ったこの想いを消すことが出来るだろうか。
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