メールボックス

しらぬ間に

ゴミ箱行きの

誰かの言葉

迷惑メールボックスは空っぽ

容量が足りませんので。

何だったか

手紙を食べた黒ヤギは

送り主の住所も忘れ、

仕方がないと

日常に戻って

楽譜には終止線。

連綿とした

黒ヤギと白ヤギを

つないだ言葉は 切れてしまった

何でもよかったのです。

ほんとうなら、手紙など

ほんとうなら、

会いに行けばよかったのです

ほんとうに

愛していたならば!


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