第3話新一年生の重なる喧嘩
前にやった折り紙の続きをするのだ。椅子に座り、渚は折り紙を折り始めた。
新葉は周りを眺めた。前に喧嘩して居た新一年生達の事が気掛かりでならなかったからだ。すると、虎之介。佳輔。奏太が居た。何やらまた、揉めて居る様に見えた。そこには悠人。結愛。 早葉。それと、海斗も加わって仲裁に入って居る様に見えた。早葉の表情から見て撮れた。海斗は元々卒業したさくらと共に学童で子供達の世話をして居た。
新葉はそんな新一年生の重なる喧嘩とそれを見守る悠人達を心配して居たのだ。
「新葉君。こっちに来て倒立の練習しようよ」
言って、駈が新葉の服を引っ張った。
「渚ちゃん。僕、駈君と一緒に倒立の練習して来るね」
新葉は渚に駆け寄り行った。
「はい。分かった。じゃあ。また後でね」
渚は言って、新葉は駈と共にその場を離れた。
新一年生の事もすっかり忘れて、ひたすら、新葉は駈と倒立の練習に打ち込んだ。新一年生の喧嘩が続く中、その都度、悠人達は仲直りさせて来たのだ。
ある日、その日は遠足があった。近くの山をただただ歩く物だった。足も痛くなる。それでも皆んなで歩くのは楽しい。一・二年生。三・四年生。五・六年生に分かれて歩いた。コースが違えど、目的地は同じだ。僕達一・二年生は一年生を前に二年生も並んで歩いた。
虎之介と梓沙。佳輔と紗英。奏太と絵里香が並んで歩き、新葉と大地。広平と駈。渚と海咲が並んで歩いた。たわいも無い話をぐちゃぐちゃ言いながらの遠足道は楽しく行けた。
現地には躑躅。色とりどりの花が咲いており、ちょっとした憩いの場となって居た。
「着いたね」
絵里香が周りを見廻し言った。
「オー。着いた」
喜ぶ男の子達。早速、リュックから、絵柄の付いたシートを取り出して下に敷く。リュックを上に置いた。
「鬼ごっこしよう」
などと、子供達が遊び出した。直ぐに三・四年生。次に五・六年生が到着した。ダラダラ、話し合って座ってくっちゃべって居る子も居れば、散策する子。友達とふざけたり、遊ぶ子。鳥や虫を見つける子など、色々と居た。
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