第2話 0からのやり直し 前編

「ぉ……い……」


ん?何か聞こえる?


「ぉー……いっ!

おぉーーーいっ!」


「んが!?」


いきなり耳元で叫ばれた俺はビックリ目を覚ます。


「な、なんだ!?」


「やーーーっと起きたかい?」


起きるとそこには、ふわふわと浮いている小さな男の子がいた。


「え?君は誰?てか浮いてる?何で?」


「僕は君たちで言うところの神様さ!

何で浮いているかって?

神様だからさ!」


(なんだこの子供は?神?)


「神様に向かってなんだこの子供わとわ失礼だね君ー」


「!?!?!?」

(心を読んだ!?のか?)


「そら、神様なんだから心くらい読めるさ!」


「まじかよ…」


突然の事過ぎて頭が回らない俺。

とりあえず質問してみるか


「それで神?様、ここわ?」


「何で疑問形なんだい?…まぁいいや。

ここは僕が創り出した空間さ

君を呼ぶ為に創り出したのさ!」


「俺を?なんで?」


「なんとなく?」


「なんとなく!?」


「それに君、飛びたいって言ってたじゃないか?」


「いや、確かに飛ぶとは言ったけど、何かいろいろとぶっ飛んでるというか」


「とか言いながら割りと落ち着いてるよね君」


「まぁ人生色々あるからなぁ。

まぁ悪いって事ではなさそうだしな」


「なるほどねー」


「で、神様が何で俺を?」


「さっきも言ったけどなんとなくだよ?

まぁ他にも少し理由はあるけど」


「理由?」


「そう!まぁ結論から言えば、別の世界で過ごしてほしいのさ!

君たちの言う、剣と魔法のファンタジーな異世界転移ってやつさ!

君も異世界に行きたいって言ってたし、

悪い話では無いと思うよ?」


「え!?まじ!?」


「マジだよ〜」


(まじかよ!

俺異世界行けるの!?行けちゃうの!?)


「ありがとうございます!!!」

俺は腐りきった目から、キラキラと輝く少年の様な目で神様を見る。


「おぉう。急にテンションがあがったね」


「それはもちろん!!!」

(まさかほんとに異世界に行けるとわ!)


「ごほん!」

神様は咳払いをすると

「それじゃあ、君には異世界に転移するにあたって3つだけ要望を聞いてあげるよ」

と言った。

どっかの玉を七個集めたら出てくる龍のようだ。


「3つか…」

悩む俺、いくつか候補はあるが…


「できるだけ早くしてねぇ~」


「わかったよ」

(とわ言ったもののどうしたものか…

よし!とりあえずは言っていってみるか!)


「じゃあ神様、

1つ目・俺の存在を俺のいた世界から消すこかとはできるか?

両親や友達に散々迷惑をかけたからな…

できれば俺の存在を消して何もなかったようにしてほしい。

2つ目・容姿を少し変えてほしい。

ほらせっかくだし少しカッコよくてきな?

3つ目・ファンタジーな世界で剣と魔法があるなら創造魔法なんてのが欲しいな。

どうだ?いけるか?」


「最初はいい感じに言ってたのに、最後の2つは欲にまみれてるねぇ」


「べ、別にいいだろ!?せっかくなんだし!」


「まぁ結論から言えば、全部可能だよ。

ただ、いいのかい?

1つ目は完全に君を皆が忘れてしまう。

親も友達も皆だよ?

寂しくないのかい?」


「まぁ、確かに少し寂しいし、親孝行とかもしてやれなかったけど、俺みたいな奴は消えたほうが皆の為さ。

迷惑かけまくったしな…」


「ふぅーん。そっか。

君がいいなら何も言わないよ。」


「あぁ」


「なら2つ目だね!

外見は向こうには寄せる感じで、

少し歳も若くしてと、

こんな感じでどうだい!」

パチン!


神様が言いながら指を鳴らすと

俺が光に包まれると、姿が変わる俺。

そこには13歳くらいの黒髪の少し爽やかな感じのいい感じの男の子がいた。


「どうだい?」


「おぉーーー!

いいね!

いい感じ!」

(これなら向こうでも多少はモテるんじゃないか!?)

テンションが上がっていると、俺に神様が続きを話し出す。


「じゃあ次で最後だね。

ほいっと!

これで創造魔法の付与はできたよ!

オマケで魔力も少しは多くしといてあげるよ。

使い方は向こうで自分で試行錯誤してみるといいさ」


「おぉ!よくわからないけど、ありがとう!」


「さぁそれじゃあこれで全部終わりだね。

そろそろ転移にうつろうか!」

と神様は言った。


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