第32話 やばい気がする!
自然型ダンジョンは他の、洞窟型と環境変化型と違って、一番下のボス部屋にボスのモンスター以外のモンスターが出てくる。
他の階層と同じ作りになってるから、人によってはかなり厳しい環境になったりする。
「あれ?モンスターどこ?」
「気配が全くないわね」
「不気味なくらい静かだね」
モンスターの数も変わらないから接敵がなくても、気配や音くらいはするはずなんだけど……それすらも一切ない。明らかな異常事態だ。
「どうする?戻る?」
「うぅ~ん……」
やよちゃんの提案に悩んでるアリスちゃん。帰ってもいいけど、なんとなく今解決した方がいい気がする。まあ、アリスちゃんの判断に任せよう。
「私はどっちでもいいよ?」
「………放置したらいけない気がする」
「じゃ、探索しましょうか」
アリスちゃんがキリッと、スイッチが入ったようにさっきまでと違う真面目な顔になった。
私だけじゃなくて、2人も同じように、放置したらいけない気がしてるみたい。とりあえず、歩いて何か手掛かりがないか探そう。
「足跡だ」
「あー…だめだ、これも木に登ってるっぽい」
「引っ掻き傷だ」
「これは、縄張りを示してたんじゃないかな?似たような物が周りに結構あるよ」
「血痕だ」
「これは…ちょっと前かな?いつか別れば良いんだけど…」
「《鑑定・改》」
「え、なにそれ?」
「これ3日前のだよやよちゃん」
「あ、うん…なにそれ?」
「骨だ」
「骨?」
「なんであるのかしら…」
「魔力を感じないから、本当にただの骨だね」
「これがあれ…てなると…これが違って…」
アリスちゃんが見つけて私とやよちゃんが調べるってことを繰り返して2時間くらい。必要なパーツが揃ったらしく、アリスちゃんが紙に魔力で色々書きながら、推理してる。
「………あっちに、居ると思う」
パッと顔を上げて、アリスちゃんの正面にいた私とやよちゃんの後ろに指を指した。
「了解」
「あっちだね?」
言葉で言うより紙で書いたほうが早く伝わる。アリスちゃんが指を指すときに、簡潔に原因を書いた紙を持っていた。そこに書いてたのは、『
やよちゃんと2人でアリスちゃんに結界を張って、真っ直ぐ指された方向に走る。走り続けると、なんで気が付かなかったのか不思議になるほど大きく開けたところに出た。
「あれだよねふみ」
「うん、あれだね」
大きく開いた空間の真ん中に、おそらくこの層のモンスターだったであろう骨と血が大量にあった。私たちが出てきたにもかかわらず、骨血の中で一心不乱に何かを喰べてる猿のモンスターがそこにいた。
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こんにちは。なんとか今週中に二つ出せました。次は3日以内に出したいですね。
がんばります
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