第31話 心外だよ!!!

 『富士の樹海』正式名称は《第101号自然型ダンジョン》。ダンジョンの危険度を5段階で表す『クラス』の、4に当たるところ。

 クラスっていうのは、上で言った通り、5段階でダンジョンの危険度を表すもの。適正攻略者ランクは、クラス1はFランクから、クラス2はDランクから、クラス3はBランクから、クラス4はAランクから、クラス5はSランクから。『富士の樹海』はクラス4だから、Sランク攻略者のやよちゃんとクラス5+プラスって世間で呼ばれてる《第207号環境変化型ダンジョン》を完全攻略した私が居るから、アリスちゃんはかなり安全な状態。ついでに、アリスちゃんはBランク攻略者だから、もしもがあっても大丈夫だよ!


 この『富士の樹海』ダンジョンに出てくるモンスターは、どれも良くてクラス3のダンジョン程度のモンスターなんだ。じゃあ、なんでクラス2でも3でも無く、4なのかと言うと、ダンジョンの内部が攻略者側こっちモンスター側あっちで、こっちがかなり不利な地形だから。例え、山に生まれてから過ごしてるBランク攻略者でも、ほぼ必ず迷い、ほぼ必ず奇襲を受ける。だからクラス4になったんだ。


「うっひょ〜〜〜!仮説は合ってたァ!!地上と全く同じ木々!動きも同じ!全部例外なく、自然型ダンジョンは出てきた所に関係した環境になる!!よっしゃまだまだ見たるぞぉー!!」


 ダンジョン内の植物をじっと観察してたアリスちゃんは、元気に大声を出しながら走り出して行った。


「アリスちゃん元気だね」


「純粋にダンジョンを知りたいだけの子だからねぇ。ふみと違って」


「私も違わないよ?」


「ふみはだって、戦闘狂の情報収集じゃん」


「戦闘狂じゃないよ!」


 心外だ!戦闘狂なんかじゃないよ!


「だって、モンスターの話をする時は嬉しそうに弱点とか立ち回りはどうとか話したり、ダンジョンの話の時は近接が有利とか奇襲がどうとか、そんな話ばっかりだったじゃん」


「ダンジョンをどうやって攻略するのか考えるのって楽しいじゃんか」


「戦いたい欲求をそれで紛らわしてただけでしょ?現にほら、ダンジョンに潜れるようになってからそう言う話しなくなったじゃん」


「たしかに……でも!私は戦闘狂じゃない!」


 はいはい無自覚ね、ってやよちゃんが言う。ぐぬぬ…!




 話しながらアリスちゃんを追いかけてると、アリスちゃんが地面に這いつくばっていた。


「うひゃーー!微生物いない!土にいない!うひゃーー!」


「何してるのよ…」

「楽しそうで良かったよ」


 呆れた顔でアリスちゃんを抱き上げるやよちゃん。

 アリスちゃん猫みたいだ。


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こんにちは、1週間空いてしまいましてすみません。テストだったのですが、終わったので頑張ります。

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