短編集―紅魔館は本日も平常運転 (フラン・レミリア編) ―

「500-495=5」

 わたし達2人の合い言葉。

 お姉様とわたしの合い言葉。

 そして、

 ――わたし達スカーレット家の、

 《絆の証》。

 この5の違いが、

 わたしの、

 お姉様の、

 ――唯一無二にして、

 ――決して超越えることのできない、

 ――絶対にして絶大な、

 ――強大な、

 ――宿命かべ

「ねぇ、お姉様」

「何? フラン」

 フランが無言でわたしを見つめた。

 見つめ続けた先に見えた、

 その運命。

 わたし達2人の、

 そして、

 ――わたし達紅魔組かぞくの。

「――今日も、楽しい1日だったね?」

「……そうね」

 きっと、明日はもっと楽しい1日になる。

 きっと、明日はもっと愉快な1日になる。

 そして、

 きっと、

 きっと、

 ――きっと……。

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