旅路の徒然 ～おい、相生。その程度で旅人を気取るたぁ、てめぇはまだまだ、蒼い！～

第47話 18きっぷで九州端っこ攻め ～三角線・肥薩おれんじ鉄道・指宿枕崎線・日南線～（2）

　2日目は、朝、めっちゃ早かったです。4時台の始発ってすごくないですか？　真っ暗ですよ。

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　もちろん青春18きっぷの利用で、鹿児島中央から指宿枕崎線です。最初は西大山を目指します。

　なんで西大山かというと、あれですね。JR日本最南端の駅ですね。

　『ラサール282名』なんて書かれた塾の看板を見て、鹿児島だなぁ、なんて思いながら、キハ200系のなのはなトレインに乗って、まずは山川まで。残念ながら暗すぎて海も桜島も見えません……。

　山川駅ではそのままホームを移動して乗り換えて、キハ47系へ。白ベースに青のラインってパターンはここも同じか。まあ、真っ暗だったけどね。

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　西大山に到着したのは6時台。なんとか月明りで開聞岳が浮かび上がってるって感じ。まあ、折り返しを待つのに約50分あるから……ちょっとずつ明るくはなっていたんだけどね。

　黄色いポストとか、鐘とか、いろいろあるけど……朝焼けと西大山駅、月と西大山駅と開聞岳、こういう写真が撮れたのはよかった。

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　折り返して一度、指宿まで行く。そこでもう一度乗り換えて一度山川駅へ。山川駅って、あれなんですよね。有人駅のJR最南端ってことになってる。海も近いし。

　山川からまた指宿に戻る。『読めない指宿』でアピールしてるらしい……なかなかやるな。確かに知らないと読めないよね、いぶすき。

　指宿駅は完全に有人駅なので。駅で売ってる「西大山駅入場券」を買う。別の駅で入場券を売ってるってなかなか面白い。

　枕崎まで行くにはかなり時間があるので、指宿をちょっとぶらタモる。

　砂むし風呂はもう何度も体験したのでパス。うろうろしつつ、全国的にこういう街ってこんな感じですたれていってるんだろうなぁ、なんて思ってしまう。

　海沿いを歩いたり、線路沿いを歩いたりして、博物館に突入。博物館って意外と面白いですよね？

　開聞岳の噴火で埋もれた東洋のポンペイとか浪漫しかない……。

　さて、指宿駅に戻って、撮影会ですね。『指宿のたまて箱』の入線を動画撮影。自分が乗ってたら撮れないですからねー。チャンスはものにしとかないと。

　それから枕崎まで乗り換えなしのキハ４７に乗って……車窓を楽しみながら進みます。指宿枕崎線は錦江湾と開聞岳を楽しむ路線ですね。

　そして、端っこ駅、枕崎に到着。うん。端っこらしい駅だ。

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　なんと、稚内と友好都市らしい。３０９９．５キロ、離れてるんだって。

　本土最南端の始発・終着駅とのこと。確かにそうだけど、最南端メニューが山川駅（最南端の有人駅）・西大山駅（JR最南端の駅）・枕崎駅（本土最南端の始発・終着駅）っていっぱいありすぎる！

　帰りは一度、山川駅で降りて、乗り換える。指宿まで行けるんだけど、次は山川発だったので。

　で、山川から鹿児島中央へとまた、なのはなトレインに乗って……南鹿児島で降りました。

　ここからは市電ですね。鹿児島市電は日本最南端の路面電車です。また最南端かーい！

　もちろん1日乗車券を購入です。コインで年月日を削るタイプなので助かる。記念に残せるし。

　まず逆方向の谷山まで乗る。終着駅ですね。そこで乗り直して、鹿児島駅前まで乗る、と。

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　……いや、ちょっと衝撃的なくらい、さみしい感じでビビった。

　鹿児島って、もともと西鹿児島（現在の鹿児島中央）が中心っぽいのは間違いないんですよね。だからって、県名を名乗る駅が鹿児島中央と比べてここまでさみしい感じだったとは……。

　市電をまた乗り換えて、鹿児島中央駅前を目指します。やっぱりどう見ても、こっちが繁華街ですよね、うん。頑張れ鹿児島駅……。

　駅の中に入って、またとうもろこしのさつまあげを買って、ホテルへと戻りました。これで2日目も終了です。

　3日目。目的地は志布志。

　なんと、鉄道では鹿児島から一度宮崎方面へと行かなければ到達できないという、志布志。鹿児島県なのに大変だ。

　実は鹿児島までが鹿児島本線で、鹿児島からが日豊本線なんだけど、始発は鹿児島中央から出る感じで、実質的には鹿児島中央がスタート地点になってるという。

　また早朝から旅立つ。ただし、この日は5時台。1時間マシかも。まあ、18きっぷの旅だとあるあるではありますよね。

　鹿児島中央から西都城へ。そこで乗り換えて、南宮崎でいいんだけど、あえて宮崎駅まで。宮崎駅の方が待ち時間を有効に使えそうだったから。

　充電とか、ピンチになりやすいから、そういうものの回復も含めて、ですね。

　宮崎からはまず油津行きに乗った。日南線も、南宮崎からがスタートだけど、宮崎発の列車もあるよね。キハ47でした。

　海が見えるかなぁ、って思ってたけど、あんまり海に近い車窓はない感じ。あ、もちろん、綺麗なところもあるけど。

　青島くらいまでは、海が見えるけど遠いなぁって感じで、内海から小内海の間がすごい。さすがは太平洋って感じの海が見える。でも、そのへんくらいかもね。

　それからトンネル。めっちゃ長いやつがある。調べたら九州で3番か4番くらいの長さらしい。

　やっと油津に到着。この油津で乗り換えるけど、待ち時間もある。だからぶらぶらするというか……。

　油津駅がすごい。

　とにかく、カープ。広島カープ。

　ここは何県やねん！？　ってなるくらい広島カープ。

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　まあ、キャンプ地ですよね。

　駅が真っ赤なんですよ……。

　乗り換えたら今度は志布志まで。

　油津から南郷まではそれなりに海が見えるし、島とか岩礁とかに囲まれた綺麗な入り江も見えた。でもあとはだいたい山景色。

　畑作が多くて……これがシラス台地なんかな？　みたいな感じでしたね。

　そして……ここは何県やねん！？　の第二段。

　それは「福島高松」駅ですねー。

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　宮崎県と鹿児島県の県境付近の駅名として「福島」で「高松」って、どないなっとるねん……。

　そういえば秘境駅でも名前が出てたような気がする……。

　福島高松をすぎてしばらくしたらまた海がよく見えてきて……遠くに陸地が見える。島って感じてもたぶんあれは島じゃない。志布志湾だから向こう側が見えてるんだと思う。

　そして、志布志駅に到着。

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　そりゃもう、大満足の端っこ駅ですね。車止めとかすごくいい感じ。駅舎が線路やホームに対して直角になってるのが端っこらしくて最高。

　志にあふれる町ってキャッチコピーもいい。駅は鹿児島県志布志市志布志町志布志にあるらしいよ？

　まあ、果てまで来たって感じはすごかった。

　でも、びっくりしたのは種田山頭火の句碑があったこと。こんなとこまで来たんかい！？　ってなった。あの人、すごいよな……。

　あとは国鉄廃線マップってのがあって……ちょっと悲しくなった……。

　帰りは来た道を戻るしかないので、そのまんま。

　ただ、飫肥駅の列車交換で向かい側に「海幸山幸」が停車してた！　でも初日の「A列車で行こう」と同じで、いい写真は撮れず……無念。いつか乗りに行く。

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　南宮崎駅まで戻って……さすがに3日目だったから疲れが出た。

　一度改札を出て、切符を購入。特急「きりしま」で鹿児島中央まで。『贅沢ワープ』ですね。18の頃の若さなんて微塵も残ってない５０代だからね……お金はあるんだ、お金は。

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　787系は九州各地で走ってるから見慣れてるとも言えるけど……型番だけでいえば「36ぷらす3」に乗ったと言えるかもしれない（言えない）。

　時間も時間だったし、のんびりシートを倒して、寝ながら帰りました。

　鹿児島中央で降りて、とうもろこしのさつまあげを買って……ホテルへ。

　4日目となる翌日は朝からバスセンターで空港行きのバスに乗って鹿児島空港へ。それで大阪空港（伊丹）へと飛んで、大阪の実家へ向かうためにモノレールに乗った。あそこのモノレールって空、飛んでるみたいな感覚になるよね……。

　そんな、九州の端っこ旅でした！