第43話 ニコイチの旅にて ~関門海峡クローバーきっぷの門司・下関の旅~
近くにある観光地って、意外と行かなかったりしますよね。いつでも行けるし……みたいなイメージがあるからだと思うけど。
まあ、それでも、観光地としての魅力はある訳です。
今回の旅は、なかなか面白いきっぷがあったので、それで。
きっぷの名前は「関門海峡クローバーきっぷ」ですね。
北九州銀行レトロライン「潮風号」、関門汽船、サンデンバスを乗り継いで、関門トンネル人道を歩くことで、ぐるっと関門海峡を一周できるというきっぷです。門司と下関をニコイチで遊べます。
おねだんも800円という、妥当な感じです。
……残念なことに途中下車はできません。「潮風号」はどこかで降りたらそこで終了なので残りは歩かないとダメ。このへんは微妙ですが、ま、しょうがないかな。
どこをスタート地点にするのかは悩みどころですが……駐車場を考えるなら、めかり公園のプールのところの駐車場は無料ですから、「潮風号」のめかり駅がいいかもしれません。
さっそく、めかり公園からのスタートです。
相変わらずEF30が草だらけで残念な感じでした。
EF30というのは、関門トンネルで活躍した電気機関車で、九州側が交流電化、下関~門司間が直流電化という違いがあったために特別に必要とされた交直流電気機関車ですね。
門司港の九州鉄道記念館では首狩りした状態で運転席を残してます。
めかり公園には車両がまるごとあるんだけど……雑草放置ですね。ちょっと残念です。
関門海峡めかり駅で、クローバーきっぷを購入。さっそく、「潮風号」に乗ってスタートです。
この「潮風号」については別の機会に語ってますので省略します。
なお「潮風号」は休日のみ運行ですので、平日だと動いてません。その場合は西鉄バスで門司港へと向かうことになります。でも、きっぷは買えるんだろうか……?
九州鉄道記念館駅に到着して、「潮風号」を降ります。
まずは門司港駅ですね。
すぐ近くに昭和の香りがするビルがあります。外階段がさびていて、勝手に「天気の子ビル」と名付けています。全国でこういうビルを見つめるといつも「天気の子ビル」と呼んでます。よくありますよね、こういうビルって。
門司港駅は駅舎が文化財ですね。駅で重要文化財になってるのは確か、ここと東京駅だけなんじゃないかと思います。記憶違いだったらすみません。
2階にのぼって、いろいろと見学なんかもできます。待合室も、みどりの窓口もレトロな雰囲気をうまく演出してますね。
改札も古いものが残されていて……ホームへのルートはとってもいい雰囲気ですね。
もちろんコンビニも隣接してるし、現代的な部分でも不便さはありません。ただし、果ての駅なのにさびれた感はほとんどないですね。実際は、小倉駅がメインステーションになっていて、こっちにはそこまで車両がこないんですけどね。
門司港駅を見学したら、お昼ごはんにします。
門司港といえば、「焼きカレー」ですね。実はケーキ屋なのに焼きカレー屋という、ちょっとおもしろいお店があるのでそこで。よく行くんですよ。
ケーキと焼きカレーってなんでセットにしたんでしょうね? あ、でも、ここの焼きカレーはとっても美味しいですよ。
https://discordapp.com/channels/1211498324264357888/1211896655184400425/1243684222095331388
おなかがぽっこりしてしまったので、門司港にてちょっとブラタモリしてみる。
まずはアレですね。跳ね橋。「ブルーウィングもじ」というらしい。
全国でも珍しい、歩行者専用の跳ね橋ですね。まさに観光用の橋です。
橋を渡りながら見上げると、どでかいビルがある。
これは「門司港レトロハイマート」ってビルで、高層マンションだそうです。ただし、最上階となる31階は展望室で、関門海峡を見渡すことができる。
もちろん、最上階を目指します。
上から見たら、やっぱりすごい地形ですよね、関門海峡って。タモリさんもびっくりするんじゃないかな?
大自然の偶然の産物でこの地形ができたんだとしたら、本当にすごいと思う。グーグルマップとかで衛星画像を確認してみてほしいですね。
本州と九州って本当に分かれてるの? って思います。
ビルを出ても、ぶらぶらと歩く。近代建築っぽいレンガ造りの建物がいっぱいあって楽しいですよ。
旧門司税関とかもなかなか面白いです。
休日はいろいろとイベントもやってるし、キッチンカーとかもいっぱい来てる。うろうろするだけでも楽しめます。
そして、門司に飽きたら今度は船に乗るんです。
さっき、展望室から見た海峡を船で渡る。ちょっとロマンがありますよ。
休日だと、お客も多くて、割と並んでますね。
船からの視線は低くなります。もちろん、見晴らしのいい2階席とかだと違いますけど、そっちは人気で行列の前の方でないといい席は残ってない……。
関門海峡の海から見える関門橋は、これまた素敵なものですよ。
海を渡って、下関側は唐戸に到着します。とりあえず、目指すのは「唐戸市場」ですね。
お目当てはお寿司。しかも大トロです。1貫500円くらいで大トロを買って食べます。ほかにもお寿司はいろいろと食べられますから、食いしん坊には楽しい場所です。
お寿司を楽しんだら、最後のバスで移動……と思っても、バスの時間もあるので。
バス停のすぐ近くにある旧英国領事館へと入ります。最高の暇潰しですね。
ここには2階にカフェがあって……アフタヌーンティーでケーキスタンドが用意してもらえます。
あれですよ、セレブなお嬢さま気分を味わえるヤツですね。
確か函館でも英国領事館はそれができたから……全国の英国領事館はどこでもこのサービスがあるんだろうか……。
がっつり、三段のスタンドの下から、ベーグル、スコーン、ケーキと全部楽しんで食べます。なんだか食べてばかりの旅になってますね。おかしいな?
https://discordapp.com/channels/1211498324264357888/1211896655184400425/1248791860785184778
ケーキスタンドで時間を潰して、バスに乗ります。海峡を見ながら走るバスでやってきたのは関門トンネル人道ですね。バス停は御裳川(みもすそがわ)です。
関門橋の真下で、トンネルと関門橋がほぼ同じルートの上下だと分かります。それだけ、この部分が関門海峡の中でもせまい、ということでもある。
トンネルへと入らずに海沿いへ行くと、武蔵と小次郎の像が決闘してる。うん。巌流島の戦いですね。
それと、大砲がずらっと並んでるね。これは、下関砲撃事件のやつですね……。なんで攘夷が可能だと思ったのか……。人間ってやってみないと分かんないのかも……。
海を見たら……流れ、はやっっ!
義経はここで船の上を飛んで……って、壇之浦はもうちょっと向こうでしたね……。
とりあえず、食べすぎだったので、関門トンネル人道でのウォーキングは必要ですね。だいたい800メートルくらいですか。
エレベーターで降りる前に、売店では人道の突破記念の証明書が入手できます。
もちろん、人道の真ん中、海底の県境も楽しめます。
めかり側で地上に戻って、神社を参拝。それから関門橋を見上げて、関門海峡の海をのぞき込む。やっぱり流れが速い。めちゃくちゃ速い。
流れに逆らう船がなんかすごいです。
海峡沿いに歩いていくと、だんだん海峡の幅が広がって……スタート地点だっためかり公園に到着します。
関門海峡1周、800円の旅です(食費等は別途必要)。
みなさんも経験してみてはどうでしょうか?
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