第14話 知らない人はいない、というレベルの超有名観光地だが、ここってかなりの僻地だよな?
今日からは2枚目の東日本パスとなる、後半の鉄旅がスタートする。鉄分マシマシかもしれない。
そもそもの話、7日間連続乗り放題の乗車券を2枚使ってひとりで旅をするという時点で、かなりおかしな話ではある。
この切符は、青春18きっぷとは違って、使用期間が連続なのだ。持ち越せないのに、ほぼ2枚連続での使用とは、まず有り得ない。
二人で使うというのであれば、2枚というのは当然なのだろうけれど。
朝はゆとりをもって7時台の新潟駅スタート。信越本線で長岡駅へと向かう。長岡駅で乗り換えると上越線で水上駅へ。
車窓の水田地帯を見ながら、夏でも雪国なんだとわかる住宅の工夫について考える。
関西とかだと、似たようなタイプの家だとしても、狭い土地を活用するための3階建てって感じなのだが、この辺りは克雪のための高床式で、雪が滑り落ちる屋根の形だ。
ひょっとすると、玄関が2階ぐらいの位置にあって、積雪が2メートルくらいになっても出入りが可能なつくりなのかもしれない。
途中の駅名にスキー場があるのも雪国らしい。もちろん、今は夏だから、緑の斜面が見える。
フルシーズンは使えない娯楽のためのスペースというのは贅沢感があるようでいて、他の利用が難しい斜面を冬季だけでも現金化できると考えたら、賢い使い道なのかもしれない、とも思う。
もちろん、定番も押さえたい。トンネルを抜けて、土合駅の地上ホームを撮影して、湯檜曽駅へと向かうループ線のカーブを味わう。土合駅には明日、行く予定だ。
ループは地図上だと意識できるが、こうやって実際に走っていても、鉄道ではそこまでのGを感じる訳でもないので、トンネルの闇と重なって、知らなければ長いトンネルだなぁ、なんて思うくらいか。
そこに土地の高低差をクリアする仕組みがあるなんて気づけないのが普通なのかもしれない。特に、日常的に利用する人にとっては。
水上駅で再び乗り換えて、まずは渋川駅まで。ふたつの駅でSLの雰囲気を味わいながら、渋川駅でも乗り換えて、吾妻線で長野原草津口駅を目指す。SLの動態保存は今後、温暖化の絡みで続けられるのだろうか。
長野原草津口駅に到着した。漢字で6文字とはなかなか長い駅名だ。
https://discordapp.com/channels/1211498324264357888/1247115749969887243/1248792650073636935
ここから先はバスになる。ただし、鉄道との接続はばっちりだ。有名観光地だけあって、そのへんはしっかりと考えられている。
そして、はるばる、やってきました草津温泉。子どもの頃は滋賀県にあるって信じてたんだよな。実際、滋賀にも草津ってあるし。私の他にもいるんじゃないかな? そういう人?
いやー、それにしても、遠いね!? 鉄道を乗り継いで、最後にトドメのバスだよ、バス。そりゃ、東京からなら、特急で一本なのかもしれないんだが。
それでも、国内の温泉地なら、たぶん、ここが1番人気なんだよな。実際、行ったことなかったから行ってみたかったし。一度は見てみたかった。なんか、凄いから。
とりあえずバスターミナルから今夜のお宿へ。まずはバックパックを預けて、小さなリュックで歩き出す。
もちろん、目指すはあそこ。湯畑でございます。
https://discordapp.com/channels/1211498324264357888/1247115749969887243/1248793014617509949
……もう、感動ですわ。テレビで何度も見たアレが目の前に!?
ぐるっと一周して、写真、撮りまくりです。お湯の色が綺麗なんだよ、マジで。
湯の畑とは、いい表現だと思う。ここからこの近くの温泉は湯を引いている。子どもの頃、あつあつのお風呂をなんとかかき混ぜて少しでも冷まそうとしたように、ここではそれをここまで大規模にやっていると考えてもいいのだろうか?
それがこの圧倒的な温泉感を生み出しているとしたら、最初にこれを考えた人の意図とは違うのかもしれないが、大成功だと思える。
流石は人気ナンバーワンの温泉地、お客さんもいっぱいです。それでも、ちょうど隙間ができたので、まずは足湯のお世話になりました。なんだかんだでこの数日間、かなり足を使ったので。疲労回復を願います。
足湯を堪能したら、次は温泉卵。タンパク質の補給か。続けて足湯カフェへ。また足湯? とか思うかもしれないが、温泉地だし、いいよね。温玉はちみつパフェを頂きました。足はぽかぽか、口は甘々でいい感じ。不思議なうまさ。
そして、メインイベント。湯もみですよ、湯もみ。コロナ禍でもかなりの行列で、満員御礼。本当に人気の観光地なんだな、と。で、湯もみ。YMM48なのか、KST48なのか、どっちでもいいけど、たぶん数値は人数ではなく年齢ではないかと。ダンサーのみなさんは年齢層高めですよね。でも、これ、見とかないと。1回は。草津だし。
そんな草津感を満喫して、行列のできるやきとり屋さんの先頭に並ぶ。ねぎまとつくねを買って、また足湯に入って食べました。足湯、いいよね……。やきとりもめっちゃ美味しかった……。
十分に楽しんで、宿へ戻ってチェックイン。この宿、4つの貸切風呂で温泉を楽しめるという。とりあえずひとつ、堪能して、お部屋で休憩。
湯畑の夜のライトアップも見に行こうかと考えてたら、夕方からどばーってゲリラ豪雨が!? いや、宿に入っててよかった~。でも、夜のライトアップはあきらめた。ぐすん。雨は旅の心を折るよね?
その代わり、お宿の貸切風呂は4つ全部、それぞれじっくりと楽しんだ。
いやー、いいお宿でした。実にいい。
そのまま、明日の朝も早いので、お部屋でぐっすりと眠りました。
絶対にまた来たい。そんな気持ちになった温泉地、草津。
でも、これってかなりの僻地にあるよな……? それでもこんなに人が集まるとか、やっぱ、すげぇな、草津温泉。
どんなに遠くても、そこにそれだけの魅力があれば、人は集まる。それって、すごいことだよな、マジで。
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