第6話 さぁ新魔導書をよもう
姉さまと、メディがイチャイチャして、ようやく帰ってきたのは、だいぶ夜になってからだった。
お買いものをたくさんしていたため、ネネの住む部屋のすぐ近くまで、メディが運んでくれて、荷物を渡されて、部屋の前でわかれた。
「はぁ。楽しかったぁ」
そして、
「あ、シャワー浴びるね。まい」
ベットのフックに、わたしをかけて、足の付け根に、いつも備えてあるトロピカルガンをベットにおく。
バタバタと、着替えをもって、浴室にいってしまう。
"はーい。姉さま。ゆっくりね"
トロピカルガンは、姉さまの護身用改お手製電撃拳銃だ。
姉さまがシャワーの間に、わたしは異空間で、新魔導書を読むことにした。
「えーとぉ」
宝石ノートをひらくような感じだよね。
黒鉄鳥がもってきて、転送してくれた新魔導書の表紙をみながら、考える。
「ひらいて、読む。ひらく」
キレイな模様の入った新魔導書の
一ページめがひらいていく。
「説明。そうね。まずはそこよね」
説明の項目を読みはじめる。
"悪魔新魔導書の説明"
固有スキルと、新規スキル
固有スキルは、あなたが持っている才能のこと。
新規スキルは、後に覚えるスキルのこと
固有スキルのほうが、伸ばしやすく魔力も低コストで、威力をあげられる
固有スキルの例
悪魔なげキッス
一撃必殺のなげるキス
まともに受けた悪魔は即死効果
防ぐこともできるが、魅了効果もあるため
注意が必要
新規スキル
基礎魔法分類
照明弾
灯りとなる魔力の球をうちだす
灯りの粘性や浮力を設定して足せるため
壁にくっついたり、浮いたりできる
魔力を気にしなければ、家の照明としてもつかえる
「なんか、いろいろあるのね」
基礎魔法分類
瞬間シンパシー
悪魔同士が、考えていることを瞬間読み取ること
一瞬ではあるけど、お互いか片方が、思考を読めるため、ピンチやチャンスのときにつかえると便利
コントロールできるようになると、
目をあわせたり、手を繋いだときに発動することも可能
「いいなぁ。あ、でも、黒鉄鳥とは、こういうやつの精霊版だよね」
まいは、読み進めていく。
「とにかく、どう覚えれば、いいのかな」
後ろの項目に、精霊のことが少し書いてあった。
精霊種
悪魔、天使、妖精などの身体を動かせる生命体のほかに、ものや水や空気などに、ある種の魔力が補充され、生命が存在するあやふやな幽体
魔力を高めたり、スキルを取得していくと、身体が創られる場合あり
精霊のスキルについては、いまだ詳細不明だが、真透明化という悪魔天使にもみつからないようにするスキルがある
黒鉄鳥たちは、悪魔種のなかでも精霊に近い存在
「そっかぁ。まだ解明できないこともあるのね」
「ふむぅ」
まいは、熱心に読んでいる。
「あっ」
見つけたのは、召喚の項目だ。
「悪魔召喚と血の契約、それに、契約時の項目の決め方」
少し読み進めてみると
「わたしが、読んでいた "小悪魔な水着の彼女たち" は、省略されてたけど、しっかりしていたのね」
たしかに、これなら、悪魔召喚と契約まで、できた理由はわかる。
「お兄ちゃん。見つけてくれたのって、すごいかも」
シャワーが、終わっただろうか。
脱衣室で、姉さまの物音が聴こえてくる。
「メモとらなくちゃ」
新魔導書の召喚の章をひらきながら、
まいは、宝石ノートをひらこうとする。
「意識するのが、大変だわ」
ようやくノートをひらいて、描くことをイメージしていると、
自分の手で描いたような文字が浮かんできた。
ところどころ、ひらがなを使うのは、漢字でわからないからだ。
「不思議。読んでる内容は、悪魔や精霊についてなのに、描くときは、ヒトの文字なのね。前世の影響って、あるんだわ」
姉さまが、濡れた髪と羽を乾かして、戻ってきたところで、まいは新魔導書と、宝石ノートをとじた。
「まいーー! 暑いよ」
「羽乾いたかなぁ」
「喉かわいた」
姉さまは、シャワーから戻ると、なぜか子どもみたいな仕草になる。
うっ、かわいいなぁ。
"はい。はい。まずはゆっくり乾かして、水とか飲んで、それから、寝てね"
「まいーー!」
姉さまが寝ついたら、また新魔導書の続きを読もう。
それまでは、聴こえてなくても、姉さまの相手をしよう。
「まいーー!」
"はい。姉さま。なぁに"
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