第6話 警察が明るくする台湾社会 ?
2020年8月、台湾の警視総監(のような、もの凄く偉い人)が、「コロナ(Covid 19)対策のために、台北・台中など、台湾大都市のクラブを順次捜査する」という記者会見が開かれ、その模様がテレビで放映されました。
不法移民ホステスにコロナ罹患者がいるのでは、ということで、警察官が何百とある大都市市内のクラブへ踏み込み、ホステスたちの身分証明書をチェックする、という(食堂のテレビで、字幕を頼りに観た限りの話ですが)。
台湾の大都市にはホステスが100人~300人という大規模なクラブが多数ある。
ホステスは全員水着(ビキニ)で、たくさんの個室があり、そこで酒を飲んだりカラオケを歌ったりするらしい。私はそんな場所へ(お金がないので)入ったことがないのでわかりませんが、楽しそうなところです。
記者会見では、階級章や勲章?の沢山ついた制服姿の警視総監殿が「断固コロナ撲滅のため、厳正粛々として捜査を行なう」なんて、毅然とした顔で警察の決意を述べる。
と、1メートルくらい間を置いたその隣には、やはり制服姿の「副○○」なんていう方がお座りになっているのですが、この方は、厳正粛々な警視総監殿とは180度違い、なんと会見のあいだニヤニヤしている。もう、笑いを抑えられないという感じで、リラックスした表情なのです。
この副○○氏の様子を見て、私はこの大捜査の真の意味がわかりました。
そうです、大勢の警察官がクラブへ行き、水着姿のホステス一人一人の顔と身分証明書とをチェックするというのは、警察の「福祉厚生」の一環なのだ、と。
現場の警察官としては、麻薬捜査だの交通違反や酔っぱらいを相手にするよりも、たまには地元にある女の館へ(捜査員として)訪問し、若い水着の女の子たちとお話しする(捜査する)方が、ずっと楽しいに決まっている。
日本でも、スーパーや本屋から警察署に万引きの連絡があり、その犯人(容疑者)が女子高生だったりなんかすると、誰が現場(スーパーや本屋)へ行くかで、警官同士でくじ引きをしたり、時には殴り合いのケンカになるそうです。小生意気なクソガキや貧乏くさいジジ・ババ相手に調書を取るよりも、女子高生相手に仕事をする方が何(十)倍も楽しいのは当たり前。
まあ、台湾の場合には「警視総監」公認で、正々堂々と「捜査のお楽しみ」を挙行するという点で、何をやるにも「こそこそ後ろめたさがあり・陰気で暗い」日本の警察と大ちがい。おおらかで公明正大・明るくて楽しい。
実際、テレビ局の取材で警察官がクラブで捜査する場面を見ましたが、女の子たちは(全員笑顔で)キャーキャー言いながら、結構楽しそうでした。
警察が公明正大で明るいと、社会も明るくなるんですね。
2023年7月4日
V.2.1
平栗雅人
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