凋落6

 メイの手をそっと振り解き、硝子片や木屑の転がる地面を踏破とうはしていく。そんな俺を足止めするように立ったのはユニスだ。いくつもの感情が夾雑きょうざつわれている顔色を見て、僅かに戸惑った。惋惜わんせきは大切な人を失くした時に浮かべる類のものだ。思いの煙が俺に向けられている理由を掴めず、沈黙した。


「貴方はあんまり動かないでください。魔力不足か貧血か知りませんが、フラッフラですよ」


 頽然たいぜんとした足取りは誤魔化せないようで、情けなさに眉根を寄せる。魔法で包み飾ることも今は難しい。魔力が少ないことを耳鳴りが訴えてくる。動けなくならない程度の、涓埃けんあいほどの魔力だけをはしらせるのが限界だった。


 ユニスが熾昌ししょうな勢いで俺に詰め寄り、目尻を吊り上げる。


「どうして、そんな……ひどい怪我をするまで無茶するんですか。いつもいつも、死にそうになって……!」


「……悪い」


「い、いえ……謝って欲しいんじゃないんです。一人で戦ってくれてありがとうございました。貴方が魔女を引き止めてくれたから、他の乗客は無事ですよ」


「そうか」


 今にも怒号を放ちそうなほど気上がったかと思えば、大憂たいゆうを湛えて微笑んでくるものだから返事に困る。困り眉で微笑する彼女は暗涙あんるいしているようにも見えた。彼女の幽思ゆうしに胸が暖まるような、同時に面映ゆいような、居心地の悪さを覚えて踵を返した。


 そこには切断された手を持ったマスターが待機しており、彼とぶつかりかけた足を後ろへ引いて咄嗟に退嬰たいゆうする。空気を明るくするためか、彼は場違いなほどの高笑たかえみを上げていた。


「手、見つけたんだが随分綺麗に切られたね! 切断面が綺麗だ! さ、繋げるから腕を出してくれ」


「……頼む」


 擦り合わされた切断面から微かに血が沁み出したが、繋がっていくにつれてそれもかわらいでいく。傷を確認する為か、マスターが俺の袖を捲って前腕部を晒した。仇讐きゅうしゅうに刻まれた古い傷跡が視界に入り、眉根を寄せて顔を逸らした。


 目線を変えた先にあったのは毀棄ききされたテーブルや椅子、炫耀げんようと煌めく銀器の欠片。切り砕かれ、星散せいさんと散らばった日常の残骸を見て、結局顔は顰められていく。被害者を思って深く嗟傷さしょうするような優しさは持ち合わせていない。単に、ここまで荒らされる前に仕留められなかった己に対する、後悔に似た苛立ちが湧いてくるだけだ。


 透影すきかげの眩しさに顔を上げる。列車は森然しんぜんたる木々の中を走っており、散りいた木の葉の間から淡碧たんぺきの空が見える。的皪てきれきとした陽光に軽く目を伏せ、深呼吸を落とす。既に一日を過ごしたと思う程の疲労感だが、碧虚へききょは未だ赤らむことなく、暄暖けんだんな日中であることを報せていた。


 こんな場所で遭遇すると思っていなかった魔女と、一般人の男性の死で乱れていた心が虚静きょせいとしていく。割れた窓から吹き込む颯声さっせいが心地良い。木々が立ち並ぶ一路いちろを通り過ぎ、開敞かいしょうと空だけが広がる。どこまでも続いている雲際うんさいを眺望した。手持無沙汰な閑暇かんかに寄りかかり、閑雲かんうんを観察して治療の終わりを待つ。


「あ!」


「っなんだいきなり」


 なにを落想らくそうしたのか、マスターが突然吃驚を零したものだから俺も動揺してしまう。思わず魔法がかけられた手を見下ろしたが、治療に欠焉けつえんは見当たらず、切断面も綺麗に治っていた。無言で喉を鳴らし、どこかわざとらしい誤魔化しの謦咳けいがいを漏らした彼を睨めかける。


「なんなんだ一体。手は……普通に繋がったぞ」


「いや、運転手が殺されていたらマズいなぁと、今更私は気付いてしまったよ。流石に私も列車なんて運転できないから、早くブレーキをかけないと脱線したり横転したり事故になるかもしれない」


 深刻さは涓滴けんてきほども感じられない、清爽かわらかな声音。言い淀むことなく宛転えんてんと語り出した彼に呆然としてしまう。メイとユニスも彼の説明を噛み砕いており、一瞬だけ静まり返る。マスターだけがひらひらと両手を振って、ふざけた踊りでもするかのようにおこめいていた。


 和楽からくする場ではないというのに、笑みを絶やさない彼の影へユニスが靴底を叩きつける。


「なんでもっと早く気付かないんですか!」


「私だけを責めるのかい⁉」


「いいからオッサンは先頭車両まで走れ!」


「うーん、うちの子達は私に対して辛辣だね! 可愛いからいいんだがね!」


 駆け出したマスターの後を緩やかに追いかける。マスターの過慮かりょであればいいが、前方車両からは人の気配がなく、話し声もしないことから、この先には死体が溢れている可能性の方が高い。ただ、食堂車までの通り道ではない先頭車両には魔女も行っておらず、運転手は異変に気付かないまま運転をしている可能性もあった。


 一つ前の車両に進むと、細い通路にはいくつもの死体が転がっていた。コンパートメントの窓硝子も割れており、扉が壊れている部屋もある。廃墟のごとく寥落りょうらくとした道は、何も踏まずに通ることすら困難だった。


 切断された頭部が列車の揺れで足元に転がってきたため、それを軽く避けて前へと進んでいった。


 罪のない人々の冤鬼えんきが彷徨っているような、陰陰いんいんとした空気が深まっていく。死者の服装や荷物から察するに裕福な旅行客が多いようで、彼らもこんな殃禍おうかに見舞われるなど思いもしなかっただろう。


 僅かな憐れみを瞼の裏へ押し込んで前だけを見据えた。彼らの玉骨ぎょこつを踏まぬように、革靴を赤く染めていく。引き出された臓物や、脳梁のうりょうを裂かれた脳髄──血という汚穢おあいで満ちた通路は魔女の乱悪らんあくさを黙示しているようだった。


 沈思していると、皎潔きょうけつな髪が視界で波打つ。メイが一歩先へ進んで俺を見上げていた。


「エドウィン、歩くの辛かったら掴まっていいからね。大丈夫?」


「大丈夫だ。メイは、怪我してないか?」


「うん。僕が来た時にはもうトドメを刺すだけだったし。エドウィンのおかげだね!」


 眩燿げんようとした笑顔に面食らう。死者の魂魄こんぱく寂寂じゃくじゃくと行き交う空気を、彼女は容易く取り去ってしまう。先程まで彼女は、魔女を連れていた男性を死なせたことで酸楚さんそに蝕まれていたはずだ。けれどももう立ち直ったかのように破顔してくるものだから俺も苦笑してしまった。彼女はどこまでも真っ直ぐで、昏冥こんめいに沈んで俯き続ける性質ではないのだろう。


「……よかったな」


「え!? えっと、うん。エドウィンが生きててよかった!」


 メイのしららかな頬が熱の色を灯す。あかいオッドアイは暖かな燭花しょっかを宿しているみたいで、粋美すいびな眼差しが心地よかった。


「わー、お二人ともホントに仲良しですね。楽しそうでよかったですね」


 清香せいこうを振り撒いたユニスがやけに冷たい視線を刺してくる。妬視としを思わせるそれが俺に向けられているのか、メイに向けられているのかは分からないが、メイはユニスを除け者にしてしまったと感じたらしく「ご、ごめん!」と困り顔で謝っていた。今はユニスの子供じみた僻心ひがごころに構っている場合ではないだろうに。


 秒を刻む速さで進みながら何気なく窓枠を横目で映す。不規則に振れる車体。その振動がどこか、これまでと違って見えた。


 風の爽籟そうらいが乱れて聞こえたのは一瞬のことだ。足元が傾いたのを感知してすぐ声を上げていた。


「メイ! 受け身を取れ!」


「え──」


 メイは一人でどうにか出来るだろう。そう判断してユニスの腕を掴んで引き寄せる。倒れていく車体の中で、飛んできたアタッシュケースにぶつからぬように引きく。空空くうくうの場に飄然ひょうぜんと浮いた感覚は一瞬。あたの風が吹き荒れ、地面とぶつかった窓硝子が跳ね上がる。ユニスをコートで包み込み、肩から窓枠へ倒れ込んだ。遺体も同様に床から転げ落ちていた。


 大風おおかぜが通り過ぎて蕭散しょうさんが訪れる。目の前を包んでいた砂埃と炲烟たいえんが少しずつ晴れ退いていく。打ち付けた体と、硝子が刺さった頬の痛みに眉根を寄せてから上体を起こした。自身の頬から硝子を引き抜いて捨て、魔法で止血する。


 喀血しそうになった口元を押さえて目線を下げると、俺に凭れかかっているユニスがいた。震慴しんしょうしている華奢な体に気付いて離れようとしたが、彼女が俺の足に乗っているせいで離れることが出来ない。


「ユニス」


「っ……!」


 持ち上げられた顔は惶惑こうわくと怯え切っていた。涙眼るいがん怨望えんぼうを込めて俺を刺し貫く。他者との接触を峻拒しゅんきょする彼女の手枷が、鈍い音を伴って俺の胸に打ち付けられた。彼女は衝撃の反動を利用して後方へ跳び上がると、我に返ったのか戸惑い始める。怨憎えんぞうの色は消え、蒼褪めていく相貌を前に、俺は出来るだけ穏やかに話し出した。


「悪い、怖かったよな。お前を……傷付けたくなかったんだが……精神面への配慮が欠けていた。すまない」


「な、なんで……私が悪いんです。守ってくれたのに、殴るつもりなんて、なかったんです、嫌だったとか、貴方が嫌だとか、そんなんじゃなくて……!」


 殴られたことなど諒恕りょうじょしている。彼女にとって、他人に汚瀆おとくされた過去は拭い去れないものだ。だというのに、その嫌な記憶を想起させるような接触をした俺が悪い。かといって、慰めるべく手を伸ばしたならきっと、それだけでも泣き出しそうに惶遽こうきょしてしまう。言葉でしか安心させてやれないというのに、その言葉すら泡影ほうえいのようだった。慰めになどならずに消えていく。


「いい。無理はするな。お前が無事なら、それでいい」


「無理なんてしてません! 私はエドウィンになら……!」


 ショートブーツが硝子を踏み付ける。漣漣れんれんと涙を零し始めたユニスが俺に詰め寄った。涙痕るいこんが乾く前にその道筋を辿り落ちる雫。穢れなき硝子玉のような、朗徹ろうてつとした双眸に唇を噛む。自責の念に駆られる彼女をりょうするために俺が出来ることなど、一つしか浮かばなかった。


 首を左右に振ってから、ユニスの横を通り過ぎる。


「大丈夫だ。助ける時以外は、お前に触らない」


 陽光がほとんど差し込まなくなった冥暗めいあんの中で顎を持ち上げる。頭上にあるのはコンパートメントで、部屋によっては開いたままの扉が垂下していて今にも落ちてきそうだった。車内の電気も衝撃で壊れたのか、灯影とうえいもない。コンパートメント内の窓から落ちてくる僅かな日輪のおかげで、惣闇つつやみに覆われることなく、暗いと思う程度で済んでいた。


 少し歩くと、メイまでどこか傷付いたような、愁緒しゅうしょを湛えた目をしていて瞬刻言葉に詰まった。


「……メイ、無事か?」


「う、うん。二人は、大丈夫?」


「俺は平気だ。ユニスは……怯えさせてしまったな。俺は離れるから、メイはユニスの傍にいてやってくれ」


「わ、かった」


 薄れを頼りに、晦晦かいかいとした道に躓くことなく前方車両を目指す。だが俺が車両を移動する前に、マスターが走って来た。俺の前で足を止めると後頭部を掻きながら彼は放笑ほうしょうする。


「あはは、派手に倒れちゃったね!」


「笑い事じゃない。マスター、停車させるのは間に合わなかったのか」


「いやあ、運転台なんて初めて見たから、どれがどういう機能を持っているのか一つ一つ観察してしまってさ。このレバーか、それともこっちのレバーか、これはなんだろうって見てるうちに楽しくなってきて」


「ああ……結論だけ言ってくれるか」


 いつまでも結論に辿り着かない迂言うげんにうんざりしてきて急かしたら、今度は笑ったまま頬を掻き始める彼。自身の口からため息が溢れた。


「止める前に曲り道に差し掛かったんだな?」


「いや、適当なレバーを思いっきり引いたら倒れてしまったんだ。ははは……」


「……」

「エドウィン黙らないでくれるかい⁉ 無視されてるみたいで辛いよ⁉ せめて叱ってくれ⁉」


「俺だって列車の運転なんて出来ないからな、叱る権利なんてない。楽しんでいるうちに横転していたのなら軽蔑したが、停めようとしてくれたんだ。責められないだろ」


 自分が倒したという事実を枉曲おうきょくせず、詭偽きぎすることなく正直に語ってくれたのだからなおさら何も言えない。目を皿のようにしていた彼が、次第に快絶かいぜつを示すよう喜色満面になる。その表情を訝しんでいたら頭を撫でられた。


 不快に思って振り払うも、彼は再び手を伸ばして撫でてくる。こちらの嫌厭を意に介さず横逸おういつと撫で続ける彼の腕を、今度は払うのではなく、握り潰す勢いで掴み止めた。


「っなんなんだ、やめろ」


「君が良い子に育ってくれてお父さん嬉しいよ……」


「茶番はいい。運転手は亡くなっていたんだな?」


「ああ、そこでね」


 芝居がかった閑雅かんがな動作で示されたのは俺の足元だ。傍に在ったのは男性の亡骸。彼の纏う布帛ふはくは血にまみれているが、確かに乗務員の制服だった。


「恐らく魔女による殺人に気付いて、運転室から出て止めようとしたんだろう」


「それで、そのまま殺された、というところか……」


 俺と彼の臆説おくせつは一致していたようで、彼は首肯を返してくる。


「とりあえず列車を降りて、線路を辿って駅を目指そうか。そこから目的地に向かおう。と、その前に魔女を連れていた男性の所持品を見てこないとね。私が見てくるから、エドウィンは先に外で待っていてくれ。運転室の正面の窓を壊しておいたからそこから出られる。メイちゃん達も一緒に……」


 マスターの目線は持ち上がり、陰路かげみちと言える薄暗い通路をぐるりと見回していた。彼が黙ったおかげで声のない空寂くうじゃくが広がる。ユニスのしゃくりあげる呼気が掲焉けちえんと響いてきて顔を顰めた。それはマスターも同様で、蕭索しょうさくと弱り切った彼女の姿を心配そうに眺めていた。


「エドウィン、どういう状況だい? 可愛いユニスが泣いてるじゃないか。メイちゃんも悲しそうだし」


「列車が倒れる際に、ユニスが怪我をしないよう引き寄せて庇ったんだ。だが……彼女のトラウマへの配慮が欠けていた」


「ああ……うん、それは、仕方ないね。きっと私でもそうしただろうし。ユニスが落ち着くまで待った方がいいかな……君だけ先に外で待っていて。私が出る時に二人にも声を掛けるよ」


「……分かった」


 俺の方こそ叱られるかと思ったが、汪汪おうおうとした心で許してもらえたことに胸を撫で下ろした。マスターの後ろ髪を目で追えば、自然とメイとユニスの姿も視野に入る。メイも応じ方に困っているようで、ユニスはメイの気遣いを受け止めつつも一定の隔たりを保っていた。


 ユニスにとってメイほど仲の良い相手でも、彼女の過去が接触を拒むのかと考えたら、惻隠そくいんを抱いて慰めたくなってしまう。だが少女であるメイより、男である俺に対する嫌悪感の方が強いだろう。せめて一声掛けたいが、怯えさせる可能性も高く、近付くことを躑躅てきちょくする爪先が向かう方向を定めてくれない。


 花瞼かけんを力強く瞑りながら声を殺してたもとを絞るユニス。堕涙だるいし続ける姿を見つめていたらメイが振り向く。声を出さずに唇の動きだけで「大丈夫」と告げた彼女の、典麗てんれいな顔が柔らかに微笑む。ほんの少しだけ安堵した。軽い点頭を返して二人に踵を向ける。


 先に列車の外へ出ると、幽静ゆうせいな草原が広がっていた。遠くへ目を凝らしても、線路の果ては杳然ようぜんとして見えてこない。駅と駅の中間ほどの位置なのか、幽境ゆうきょうじみたこの場には民家や建造物も見当たらなかった。


 茫邈ほうばくとした緑一面の景色を眺めて、深く息を吸う。耳鳴りが、き降る雨音のようだった。魔女との戦闘後から未だに魔力が回復していない。駅までの道を歩き抜けるか、思惟した時にはもう、身体は崩れ落ちていた。


 魔力という爝火しゃっかが消えていく。意識が、やみふちへと漂溺ひょうできしていく。瞼の裏の無影むえい残夢ざんむを映し出す。


 それは、忘れかけていた記憶だ。れ果てていた故郷に、五年もの年華ねんかを経て往訪おうほうするからだろうか。


 嬋媛おそよかに整った顔で母が泣き笑う。濡れたまなこを泳いだのは戒懼かいくだった。何をいましめ、何を恐れていたのか、幼い俺には分からなかった。母の繊妍せんけんな小指と指きりをして、言い交わした言葉。


 絶対に──してはいけないのだ、と。誓わせられた内容は思い出せない。その約束に乖背かいはいすることなく、しかと守れているのか、分からない。


 ただ、祈られたことだけは覚えている。


 ──貴方が少しでも長く生きられますように。


 暖かな陽射しの中で見る華胥かしょの夢は、窈然ようぜんとした底なしの暗闇に落ちる。意識しか存在し得ない無色界むしきかい。手を伸ばして夢裏むりから這い上がろうにも、そこでの俺は実体を持つことさえ許されていなかった。人は簡単に肉体を手放す、脆く如幻にょげんな存在なのだと、暗幕が告げていた。

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