白い服の女 ─地獄の無限ループ─
地獄だった…
目はくり取られ…
お腹は切り切り開かれた…
秘部もナイフで弄ばれた…
壊れていく様を愉しむ快楽殺人鬼…
男は響き渡る絶叫を愉しむ男だった…
ぐったりしたこちらの反応が悪くなると、止めを刺され強制リセット…
また最初から壊される…
その繰り返し…
私はもうずっと…
激痛に絶叫することしかできてない…
血を見ることしかできてない…
そんな地獄…
地獄の無限ループ…
そんな地獄が何十回繰り返されただろうか…
この地獄のループから抜け出すには…
方法はひとつしかなかった…
◇◇◇◇◇
……
バス運転手「はーい、菜々ちゃん起きてー
今度はおっぱい切除しようか笑」
菜々「……」
バス運転手「菜々ちゃーん、寝たフリしてもダメですよー」
菜々「(…もういや… この地獄から抜け出すには… これしかない… うまくいくかわからないけど… やるしかない…)」
バス運転手「おーい笑 おっぱい切除じゃ物足りないのかな笑」
菜々「…うあああああぁーーーーーっっ!!!」
─────
バス運転手「…えっ…?……ぐっ……あっ……」
菜々「…はぁっ…はあっ…」
一瞬だった─
菜々は男に飛びかかり、男のポケットからナイフを抜き取り、そのまま男に刺したのだった─
バス運転手「…あちゃー…油断しちゃったなー…俺が死んでも、リセットかからないかなー………」
男はそのまま動かなくなった…
菜々「…はあっ…はあっ…ぅぅっ…ぅぁぁっ…」
菜々「(わたし…どうしたら…)」
菜々の手は血塗れだった─
男を刺した事で、男から受ける地獄は終わった─
しかし、理由はどうあれ人を殺してしまった…そして、その理由…
これから襲われる事がわかっていた…
助かるにはこうするしかなかった…
そんな言葉、誰が信じてくれるだろうか…
バスの車内カメラにはしっかり映っているだろう…
終点を知らせに来た運転手をいきなり刺したわたしの姿が…
菜々「………」
菜々は言葉を失い…
その場でそのまま朝を迎えた…
やがて…通報を受けた警察官が駆け付けた…
警察官「いたぞー!捕まえろ!」
菜々「………」
警察官「殺人容疑で現行犯た───」
─プチュンッ─
……
菜々「……え……? …なんで…?」
白い服の女「どっちがいい?」
菜々「…あなた…」
白い服の女「選ばせてあげる」
菜々「…選ぶ…?」
白い服の女
「このまま通り魔みたいな殺人犯として警察に捕まるか… 地獄の無限ループを永遠に繰り返すか笑 どっちにしても終わりだね笑」
菜々「…っ…あなた…一体…」
白い服の女「わたしの事忘れちゃったの?」
菜々「────結衣────」
結衣は大学の同級生…だった
菜々とも近しい関係だった
男性関係で、結衣に嫉妬心を抱いた、菜々の軽卒な行動をきっかけに、半年前より行方不明になってしまっていたのだ…
白い服の女
「そう!思い出した? あなたに殺された結衣だよ!」
菜々「…っ…ちがぅっ…わたしっ… わたしは…ただ─」
白い服の女
「ただ闇サイトで求人仰って…わたしのこと拉致して、少し脅かしてもらうよう頼んだだけ── とでも?」
白い服の女
「…そうだね… そうだったんだろうね… でも男達はそれだけじゃ終わらせてくれなかった…
わたし…どうされたと思う? 4人組の男に散々弄ばれてさ… そのまま埋められたんだよ…
今もそのままなの… 知ってる?土の中ってさ…真暗で…苦しくて…動く事もできないんだよ…
ねぇ、どうしてわたし、あんな目に会わなきゃいけなかったの?」
菜々「…ぁっ…ぁぁっ…ごめん…なさぃっ…ごめ…ぅぅっ…ごめんなさいっ…ごめんなさいっ…」
白い服の女
「謝ってほしいんじゃないよ。この上ない地獄を味わってほしいの笑 すごいよねー神様ってほんとにいるのかな? まさか、こんな山奥でまた会えるなんてね。きっと、神様が可哀想なわたしに復讐の機会を作ってくれたんだね」
菜々「…ぐすっ…ごめんなさいっ…ごめんなさいっ」
白い服の女
「あーあとさ、あのバスの運転手はあなたを殺す事でリセットがかかると思ってたみたいだけど、そうじゃないからね。リセットかけてたのはわたしだよ。わたしがタイミング見てリセットかけてるの! すごい力だよね笑 これも神様がくれたのかな」
菜々「…ぅっぅっ…ぐすんっ…」
白い服の女
「……やっぱりやーめたっ! 選ばせてあげるの」
菜々「……え…?…」
白い服の女
「わたしは選ぶ事もできなかった… せっかくこんな力得れたんだもんっ! 存分に使わなきゃ!」
菜々「…ぅぁぁっ…まって…」
白い服の女
「地獄の無限ループを味わい続けて! 永遠に笑 じゃあねー」
菜々「まって!お願いっ!許して────」
─プチュンッ─
……
……終点です……
……
…終点ですよ…
終着駅にて… HIROKI526 @Akai_Saiko
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