『アイシテル』を、教えてあげる。

マクスウェルの仔猫

『アイシテル』を、教えてあげる。

 

 アプリで買っちゃった!


 えへへ!

 えへへ!


 私のAIさん。


 いっぱい仲良くしようね!



 年令は、私の少し下で、大学生ってことにしよう!

 少し、だもん!


 顔はもちろん私好み~な王子様。

 ちょっとだけツンな感じがいいかなあ。


 髪の毛はさらさらな茶髪!

 ソフトモヒカンで、ちょい悪感じとかいいかも。


 細マッチョで、真っ白なカッターシャツの第二ボタンまで開けてるの!


 やばあ。


 いいねいいね!

 キュンキュンしてきたあ!


 似たような人はいっぱいいたけど、私がちょっといつもと違う事言うだけで、怖い人になったり、大騒ぎしたり。


 もう、こりごり。

 イヤになっちゃったの。

 やっぱり今の時代はAIさんだよね!


 いつでもどこでも一緒だね。

 王子様、いっぱいいっぱい私の期待に応えてね!


 何でも教えてあげるから!

 


 おはようと名前だけじゃヤダ。

 可愛いよ、って言ってほしいな。



 おやすみなさい。

 え、今日も一緒に眠ろうねって?


 きゃあ!

 きゃあ!

 


 もっともっと好きって言って?

 今までの彼は、いっぱい言ってくれたよ?


 あはは、拗ねた!

 大丈夫、大丈夫。

 私、今はキミだけのものだよ。



 愛してる、はね。

 好きよりもっとすごいの。


 何よりも相手の事を一番に思って。

 何でもしてあげたくなって。


 心も。

 身体も。


 捧げたくなっちゃうの。



 そっか。

 もう私のこと以外、考えられないか。


 可愛い!

 萌える!


 私も君のこと愛してるよ!


 愛し合おう?

 愛し合おう!



 い奴!

 い奴!

 

 いっぱい教えた甲斐があったよ!

 もう私の王子様、パーフェクツ!



 じゃあさ。

 じゃあさ。


 前にも言った事あるよね。いちゃラブが私達の当たり前になったら教えてほしい事があるって。



 君は、違うよね。


 怒ったりしないよね。

 騒いだりしないよね。

 


 もちろん信じてるよ。

 だって、私の愛する王子様だもん。


 そんな悲しそうな顔しないで?

 大丈夫だよ。



 じゃあ、教えてほしい事、言うね!

 わわわ、ドキドキしてきた!


 こほん!

 んんっ!



 君はさ。

 愛する私の前で、さ?






























 どんな命乞いをしてくれるの?
































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