第六話:友達と勝負した:後編
「はぁ...それずるくない?」
「ずるくない。今回のルールでは能力の使用は認められてるから。ずるいって思うならあんたも使えばいいじゃん。」
ソラがたしかに!みたいな顔をしたと思った次の瞬間、足元から火柱が噴き出した。
ギリギリのところで回避したが、当たればひとたまりもなかったと思う。ってか、家で訓練する前から人の装備してるものの時間止めるの出来てるじゃん。帰ったら母に言おう。
...と考えているうちに、気づけば彼女が目の前まで迫っていた。ボーっとしていたのもあって防御できず、そのまま攻撃をもろに食らい後ろに吹き飛ばされてしまった。
「油断してると痛い目見るでしょ?ほら、ちゃんと集中して!」
「ごめん。じゃあ、こっちも反撃開始といこうか!」
また鎌の動力部分を長棒に戻してライフルから鎌に戻し、私はすぐに彼女の元へ駆けて行った。一撃目は防がれた。つかさず二撃目、三撃目と連撃を入れるうちに、ソラの防御が甘くなっていった。武装脚は足で戦うため、足で自分の体を守ることは難しい。だから、両腕に盾を装備している。しかし連撃を入れればその防御も甘くなり、両腕の構える盾の間に大きめの隙間ができた。そのまま隙間から鎌を振り上げた。
その衝撃で彼女は上に振り上げられた。だがこれだけでは終わらせない。私はソラの着ていた服と盾と武装脚の時間を一気に止め、そのまま私が彼女の上まで飛び上がり、何度も攻撃した。そのまま停止解除。さっき試した通り、彼女は一気に地面へたたきつけられた。
(さすがにやり過ぎたかも...でも、この勝負、貰った!)
そう思いながら、彼女の首元へ鎌を向けた。ソラはあの攻撃を食らっていて動けるわけもなく、そのまま私の勝ちとなった。
「いてて...やっぱ強いね...私ももっと頑張らないとね!次は負けないから覚悟しなよ!」
「こちらこそ。次も負けないから。」
試合が終わり訓練も終わり解散となった後、私は先生に呼び出された。
「えーと,,,さっきの動きはなんだったんだ?いや、怒ってるわけじゃない。ただ、教えていない動きを何度もしていたのが気になってな...」
「まあ気になりますよね...正直に言えば、私もよくわかりません。」
「えぇ???」
「どう動こうか頭で考えていたら、勝手に体がその通りに動いていました。何かにつられるような感覚はなかったので、考えていた通りに動かせていたんだと思いますが...」
「なるほどな。実は過去にもそんな感じの生徒がいてな...サキにもこの話をしてやろう。」
こういうと、先生は過去にいたという私のような感じの生徒の話を始めた。
異世界で手に入れた技を使って強くなるまで(仮2) @sorasanyadeeeee
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