ポイント稼ぎ

第5話 新発見

俺とスーはバーススクエアに着いた。


スーが入り口のパネルを操作して「行くぞ」と決定ボタンを押すと、2人の立っていた床が滑り出した。


スーが指定したユナイテッドバースに向かっている。

「こっち方面は俺来た事ないなぁ」普段と違う方向に進んでいるので新鮮な感じだ。

「そうだろうなぁ、お前ギャンブルとかしないもんな」ニヤニヤしている。

「えっ!?ギャンブルするのか?」ギャンブルなんて良いイメージがない。

「大丈夫だ。確実にノーリスク。上手くいけばハイリターン」

その【上手くいけば】が怖いのだがな。


「到着っと」1つのバースの前で2人は止まる。「これだ」スーが指さす。

「これか」

「お前はRPGをやった事はあるか?」

「魔法使いと剣士はやった事あるけど?」

「その時の、モンスター側になるやつです」

「・・・あれNPCじゃなかったんだ!?」

「簡単に言うと、モンスターになって勇者一行の経験値の糧になる訳だが、ダメージを与えた分だけポイントが稼げるってやつだな」

「ダメージを与えれば?」俺は聞き返す。

「与えれば」スーが答える。「まず俺がやってみるぞ」


ウィーーーーン


バースが開く。と同時にスーが中に入る。

「ディスプレイはONにしておくからどんなものか見てな」


ウィーーーーン


バースが閉じて、四角い画面が映し出された。

――――――――――――――――――――――

平原の一本道を勇者一行が歩いている。とそこにモンスターが現れた。


「くたばれ勇者ぁぁぁ‼」

ザシュッ

「ぎゃあああああ‼」

一撃

――――――――――――――――――――――


プシューーー


スーが出てきた「どんなモンスターだった?」

「プルプルしたやつだった」俺は正直に答えた。

「あいつか。注意事項として、モンスターはランダムなんだが、入れ替わりが多い低レベルになる確率が高い。自分がどんなモンスターか理解する前に直ぐ戦闘になる。じゃぁやってみようか」

スーに促され、俺はバースに入った。

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