耐えられませんよ!!
まって!言い訳させて!あたしにとって魔法って生活を楽にするものなんだよ!
錬金術で調味料作ったり、火属性魔法で肉を焼いたり、のどが渇いたから水属性魔法を使って水を飲んだりって感じで!!
だから魔法=攻撃魔法とはならなかったんだよ!!・・・・・・・うん言い訳にすらならないよね!!
「・・・・忘れてた、ごめんよ皆」
「忘れてた・・・・か!くくく!姐御らしいな!!」
笑いながらオークを切りつけるガルドを見つつため息をつく。
「シン、ミズキ魔法で減らせるかい?」
ここであたしが魔法を使うとまた【灼熱の魔女】の名前が大きくなりそうな予感がしてのでシンとミズキ任せればいいじゃないとばかりに聞いてみるとにこやかな返事が返ってきた、頼りになるね二人共。
「【フレイムバード】」
「【スピアーゲイザー】」
炎の鳥が飛び回りオークを焼き尽くし、水の槍が下からオークを襲いほとんどを倒した。
・・・・・あれ?最初から二人に頼めばもっと楽できた?・・・・いいや違う!
ギンガ達の活躍の場を作ったんだよあたしは!・・・・言ってて虚しくなったべさ・・・・・
ほとんどのオークを倒して残るは洞窟でくつろいでいるキングとその取り巻き位なったので、洞窟の中に魔法を放り込んでお終いにしようとして【ファイヤーボール】を10発放り込んだ所でキングが無傷で出て来た。
「他は倒せたようだね」
キングのほかは出てこなかったという事は【ファイヤーボール】で倒せたという事だ、残りのメインディッシュがキングってのは嬉しくないけどね。
「レン様がお相手為さいますか?」
そうだね・・・・慣らしの最終調整と行こうかな?
「そうする、皆は見てて」
日光を左手に持ってキングに向かい思いっきり踏み込み懐に入ると同時に空いている右手で【鎧割】を腹部に放ち、一メートルくらい後ろに弾き飛ばしてそれを追いかけながら横凪で追撃するけどそれはよけられた。
だけど【鎧割】が効いているのか血を吐き出し、膝をついてこっちを睨んでいる。
「【鎧割】で倒せないか・・・日光では倒せないし」
うーんやっぱりシンとミズキがいなければ決め手不足になるよね・・・・仕方がないあれを使うか。
あたしはキングに向かい走り出して途中である魔法を使う。
「【ワープ】」
使ったのは凄腕の刺客が使った短距離移動魔法【ワープ】、そして移動目的地は・・・・キングの真後ろ。
あたしの視界にキングの頭の後ろが見えたらすぐに両拳で頭を挟むようにして【技】を使う。
「決まって!」
荒川流古武術殺技【激震】・・・・両手をつかっての【鎧割】だが威力が桁違いだ。
共振をご存知だろうだろう、その原理を利用して『力の波』が頭の中心でぶつかり合うように放つ技なのだ。
本当は使いたくなかったのだ、理由は二つ。
まず一つ目、タイミングがシビア過ぎて今でも失敗することがある事。
二つ目、この技は正面から見ればいたずらした子供の頭に『どんぐり』をしているようにしか見えない、かなりシュールな光景になるという事だ。
失敗した上にシュールな光景・・・・・耐えられませんよ!!
それでも決まれば・・・・・・相手は確実に死ぬ。
「成功してよかった」
ため息をつき足元のキングを見るともう息絶えている。
「姐御・・・・今のは・・・・なんだ?」
ガルトが驚いたように立ちすくみ、ようやく言葉を発する。
見ていた人は驚くよね走って行ったあたしが、いきなりキングの後ろに現れてすぐにキングを倒してしまったんだから。
「あたしの家に伝わる【秘技】だべさ」
「【秘技】・・・・すっげえな」
「だからあまり人には言わないでね」
「わかった」
取りあえずキングは討伐成功したよ!
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