問題ないべ!!

「ちょちょちょっと!【ホーリーフィールド】なんて光魔法の最上位魔法じゃない!」


慌てたようにカレンさんがあたしに詰め寄ってきた。

魔術師だからやっぱり気なるのだろうか?だが!!


「気にしないでください!!」


討伐者内で能力を無理やり聞くのはマナー違反だと前に聞いたことがあるのでこれでいいはず。


「これで皆ゆっくりできるよ、あとはご飯なんだけどこれは各自なの?」


「そうだな・・・今回は皆で干し肉とジュースかな?」


ブロードがこたえてくれたので待ったをかける。

旅でのご飯はとても大事ですよ!!それを干し肉で済まそうと?冗談ではない。


「まって!あたしが今回は作るよ食材は『アイテムボックス』に入ってるからね」


あたしはあっちにいた頃料理はできなかった。

でも今は叡智の書のおかげで出来るようになったのだ。

叡智の書の何がすごいってあっちで食べた料理を再現したいと考えると食材から料理手順までが瞬時にわかってしまう・・・まあ欠点は流石に食べたことのない料理は無理だということだ。

なので!今回はあたしが今食べたいものを作ります。


「まずは【クリエイトアース】」


魔法で石窯を作ります。


「薪を入れて火をつけて・・・・その間に」


小麦粉に水をくわえこねこねします。


「こね終わった物に【発酵】」


錬金術系の術をかけて丸い棒を『アイテムボックス』から取り出し丸形にのばします。

・・・そう!!ピザが食べたかったのだ!!

あとは肉を一口大にきり野菜とチーズのトッピングをして石窯で約5分。


「うんまぁぁぁぁ!!」


「あっつ!!でもおいしい!!」


「・・・・・・うまい」


「こんな料理・・・初めて食べるぞ」


「美味しいです!!レンお姉ちゃん!!」


みんなに大好評ですよ!!でもあたしも驚いている!!

あっちで食べたものより格段にうまいのだ。

・・・・あ!料理スキルか!たぶんMAXになってるからそれが影響しているのかも。

まあ損どころか得してるから問題ないべ!!


「なあレン」


アストレイが真顔で話しかけてきた。


「なに?おかわり?」


「それもあるが・・・・うちの料理人にならないか?」


「お断りだべさ!!」


ギンガには食べづらそうだったから「あーん」してあげた。

食事が終わったらもう一仕事!


「【クリエイトアース】」


今度はお湯船を作りさらにホットボールでお湯を入れてお風呂の完成。


「マリーナこっちにおいで」


「なんですか?レンお姉ちゃん?」


「お風呂作ったからはいりな」


「は?・・・・・ほんとだ」


できた湯船を見てかなり驚いている。


「男どもはあとだよ!皆あっちに行ってこっちを見るなよ?見たのがわかったら魔法を打ち込む」


「「「わかった」」」


あたしが本気で言っているのが分かったのか声を揃えそのまま歩いていく。


「最初はマリーナで、次がカレンさん最後があたしとギンガね」


「うん!」


「わかったわ」


星空の中の入浴はなかなかでした。

こうして初めての旅1日目が終わりを告げた。


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