お仕置

「お邪魔します」


 心悠莉の家に入った私は、そう言った。

 嫌いな奴の家ではあるけど、最低限のマナーだけは守っておこうと思って。


「うん。いらっしゃい」

「心悠莉の部屋でいい? 早くしてよ」


 お仕置とか、正直意味わかんないけど、約束だし、さっさと終わらせてもらうために、私は心悠莉を急かした。


「えへへ、そんなに、私にお仕置してほしいんだ」


 ……いや、そんなわけないだろ。

 こいつは何を言ってるんだ。

 そう思ったけど、もう否定するのも面倒だがら、私は心悠莉に案内されるがまま、心悠莉の部屋に入った。

 

「私のベッド、座って」

「はい。さっさとして」


 言われた通り、心悠莉のベッドに座りながらそう言うと、心悠莉は私の後ろに回ってきて、いきなり、私の制服のボタンを外して、胸を触ってきた。


「んっ」


 せめて、何か一言行ってから触れよ。

 触られるのはわかってたけど、そんないきなりだとは思わなかったから、変な声が出てしまった。

 まぁ、いいや。心悠莉が満足するまで適当に……いや、心悠莉が満足するまでだったら、今のこいつは私のことが好きだから、ずっと触ってきそうだ。それはダメだから、ある程度時間が経ったら言うか。


 そして、私はどうせすぐに胸を触られることなんて慣れるだろうと思って、スマホを取り出して、スマホを弄り始めた。

 すると、さっきまでゆっくりと、撫でるように胸を触ってきていたのに、心悠莉はいきなり、私のブラに手を入れてきて、少し立ってきている胸の先っぽを摘むようにしてきた。


「お、いっ、ブラの上からって、話、だろ」


 特にそんな話はしてない。

 ただ、一般的な常識として、ブラの上からだろうが。……いや、一般的な常識を言うなら、そもそも、同性の胸なんて触ったりしないけど。


「私だって、まだ、触る気はなかったよ? でも、伶乃がお仕置中なのに、スマホを弄ったりするから」


 そう言って、更に強く、私の胸の先っぽを摘んで、伸ばすように、引っ張ってきた。


「みっ、ゆり、もう、スマホは仕舞うからっ、ブラの上からにし、てっ」


 正直、かなり屈辱的だったけど、私はそう言った。

 このままだと、惚れ薬の効果が切れた時、この日のことを出されて、私の方が後悔させられそうだから。

 

「やだ」

「は? お、まえっ――」

「お仕置ってこと、忘れちゃだめだよ? 伶乃」


 すると、そう言われて、無理やり、キスをされた。

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