どんだけ、興奮してるんだよ

「ほら、早くして。別に私はどっちでもいいけどさ」


 正直、ほんとにどっちでもいいから、私はぶっきらぼうにそう言った。

 だって、そんな写真を持ってたら、後々こいつを後悔させることはできるだろうけど、進んで胸を触られたいわけじゃないし。


「れ、伶乃がそんなに見たいなら、分かった」


 ……別に私は見たいわけじゃないけど、別にいいか。

 そんなこと、今言う必要ないし。


 そう考えていると、恥ずかしそうに顔を赤らめながら、服をめくって、そのめくった服が落ちてこないように、口でくわえだした。

 すると、心悠莉は肌と胸を晒した状態になった。

 そして、恥ずかしさが限界に達しているのか、涙目にもなっていた。

 ……正直、ちょっと可哀想に見えてきたけど、自分でやるって言ったんだし、日頃のことを思い出すと、止める気にはならなかった。


「早く、スカートもめくって」


 私がそう言うと、心悠莉はめくった服をくわえてるから、何も言えずに、こくこくと恥ずかしそうに、頷いてきた。

 そして、ゆっくりと、スカートを私に向かって、めくった。

 

「ッ、やば……」


 思わず、呟くようにそう言ってしまった。

 だって、いつも私をバカにしてきてた心悠莉が、私の前で、こんな恥ずかしい格好をしてる。

 心の底からゾクゾクと快楽が押し寄せてきた。……なにこれ、気持ちいい……心悠莉が情けなくて、最高に、気持ちいい。

 そんな感情を押し隠しながら、私は写真を撮った。


「……もう、いいよ」


 そう言うと、心悠莉は口にくわえていた服を離して、スカートをめくるのもやめた。

 そしてそのまま、息を荒くして、私に抱きついてきた。


「いきなり、何すんの」


 もしかしてこいつ、私に恥ずかしい姿を見せて、興奮してるの? 頭おかしいんじゃないの? 

 

「心悠莉、離して」

「ハァハァ、無理っ、約束、でしょ……お仕置、する」


 そう言う心悠莉に私は無理やり押し倒されて、腕を押さえられた。

 

「これから学校だから! やめろ! 離せ!」

「だい、丈夫……一日くらい、大丈夫っ、だから」


 私はそう言って、抵抗しようとするけど、力で勝てなくて、意味をなさなかった。

 そしてそんな私の服を心悠莉は脱がせようとしてくる。


「……いい、よね?」


 服を脱がされたところで、心悠莉がそう聞いてきた。


「言いわけ、ないだろ。学校だし、離せ」

「……学校が終わったら、いい?」

「約束は、守る。だから、さっき言ってたやつだけだったら、いいから、離せ」


 そう言うと、心悠莉はまだ息が荒いままだけど、離れてくれた。

 押し倒されたイライラを隠しながら、脱がされた服を着ようとすると、写真を撮る音が聞こえた。


「は? 何、撮ってんの」

「これは、すぐ、消すから……トイレ、借りる」


 そう言って、心悠莉は部屋を出ていった。

 は? あいつ……私で一人えっちしようとしてない? どんだけ、興奮してるんだよ。

 はぁ……まぁいいや。服、着よ。

 後、戻ってきたら、絶対、写真、消させよう。

 ……いや、今から、トイレに突撃してやろうかな。私の家のトイレ、鍵壊れてるんだよね。

 

 そう思って、私は足音を無くして、トイレに向かった。


「んっ、伶乃っ、伶乃っ、好き、あっ……んっ」


 すると、声を抑えようとしてるけど、抑えられてない心悠莉の声が聞こえてきた。

 ……気がつくと、私は開けようとしてた扉に耳を当てて、さっきまで触られてた自分の胸に、手を伸ばしていた。ブラを少しずらしながら。

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