そこは話が変わってくる
……なんで私がこんな拗ねた彼女のご機嫌を摂るみたいなやり取りしてるんだよ。
「今度はキス、ちゃんとするから、そこ退いて?」
「……ここ、座って」
私がそう言うと、心悠莉は自分の膝をポンポンして、そう言ってきた。
……まぁ、いいか。心悠莉の膝でも。いつか後悔してくれ。
そう思って、心悠莉の膝の上に座ると、まるで逃がさないといった感じで、お腹あたりを抱きしめられた。
「今度は逃げないようにした」
「あっそ」
もうなんでもいいよ。キスするなら、早くしてくれないかな。
そう思っていると、心悠莉は私の顔を横に向けさせて、そのまま、キスをしてきた。
……そっちからしてくるのかよ。まぁ、なんでもいいけど。
そして、そのまま、心悠莉は私の胸を触ってきた。
「んっ!?」
ちょ、こいつ、どこ触ってんだ。
確かに、キスをすることには抵抗ないけど、そこは……と言うか、性感帯は話が変わってくる。
私はやめさせようと、心悠莉の腕を掴んで、私の胸から離そうとするけど、力が強くて、離せなかった。
くそっ、揉むなら、自分の胸でも揉んでろよ。
私の胸は中の下くらいの大きさだ。それに比べて、腹立たしいことに、心悠莉の胸の大きさは、上の中くらい。ここでも負けてる。しかもここに関しては、圧倒的に。
そんな立派なものがあるんだから、自分のを揉めよ。
そう心の中で思っていると、私の服をブラジャーが見えるように、上にめくってきた。
そしてそのまま、ブラジャーのホックに手をかけようとしてきた。私は咄嗟にもたれかかってる心悠莉にさらに強くもたれかかった。ホックに手をかけられないように。
そして、心悠莉とのキスを終わらせることにも成功した。
「な、なにしようとしてるの」
「……お仕置」
??? お仕置? こいつは、ふざけてるのか。ちょっとキスをしなかっただけで、こんな学校に行く直前にナニをしようとしてるんだよ。
「今から学校なんだから、だめに決まってるでしょ」
「学校が終わった後なら、いいの?」
「だめに決まってるでしょ」
馬鹿じゃないの? ほんとにこいつ成績私より上なのかよ。……いや、それは嫌という程馬鹿にされたから知ってるけど。
あぁぁ……思い出したら、イラついてきたな。
「……そんなにお仕置とか言うのがしたいんだったら、今から、服をめくって、口でくわえた状態で、スカートともめくった状態を写真に撮らせてくれるなら、いいよ」
私は内心のイライラを吐き出すように、そう言った。
いくら惚れ薬の効果で私の事が好きなんだとしても、この条件は受け入れられないだろうし、お仕置とかいう馬鹿げたことも無くなって、心悠莉にこんなふざけたことを言って、少しだけだけど、ストレスも発散出来た。うん。一石二鳥だ。
「わ、分かった」
私がそう考えていると、心悠莉は顔を赤らめて、そう言ってきた。
は? こいつ今、分かったって言った? いや、ほんとに分かってる? 馬鹿なんじゃないの?
「そ、その代わり、ちゃんと、お仕置するから」
「は? いや、何言って……」
「今更冗談、なんて通じないよ? そんなこと言ったら、今、無理やりにでも、お仕置するから」
後ろからそんなことを言われた私は、動けずにいた。だって、力では勝てないことをさっき、証明されたから。
心悠莉のそんな写真、持ってたら、確かに後々、心悠莉のことを後悔させることは出来ると思う。でも、お仕置って何、されるの? ……さっきみたいに、胸を触られるだけ、か? だったら、まぁ、いいかな。……もちろん、性感帯を触られるのは、普通に嫌だけど、そんな恥ずかしい写真を撮れるのなら、まぁいいかも。
そう思って、私は心悠莉の膝の上から立ち上がって、心悠莉にさっき言ったことをするように催促した。スマホのカメラアプリを開きながら。
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