第4話 神の父親

爽やかな朝日と共に一家の大黒柱であるブラウドは森に出向き、狩りや農作業などを始める。

「じゃ、今日も行ってくるな。」


「行ってらっしゃい。」


「子供達を頼むぞ。」


「ええ、任せてください。」

さて、昨日仕掛けた罠をまず確認しに行こう。たしか南の方に仕掛けたと思うのだが…上空から確認するか。えーっと、おっそこか!ディアベルが一匹引っ掛かっているな。ディアベル肉だしステーキにしたい。いや、それともシチューもいい。両方作ってもらおう。後は、商人に売るためのヤブサ鳥を何匹か捕まえるか。北に群れが来たからそっちに行ってみよう。

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ん?やけに禿げあがった場所があるな。木の幹が途中でブナナのように裂けている。見た感じだと昨日か一昨日くらいだろうか。何があったのだろうか。何だか嫌な予感がする。今日は早めに帰っておこう。時間も丁度いいしな。


「ただいま。」


「あら、今日は早いのね。あなた、さっきご近所さんに聞いたんだけど裏の森で魔素災害があったらしいですよ。なんかおかしいところありました?」


「そういえば…人為的に森が破壊されたような箇所があったぞ。」


「そうですか。」


「うん、ところでいいディアベルを捕まえたからシチューを作ってくれないか?」


「いいですよ、でも足りない具材があるので買い出しに行ってきます。あなた、アーダプル入れないとうるさいですから。」


「ああ、絶対必要だ。あの食感がたまらないんだ。」


「それでは、行ってきます。」


「いってらっしゃい。」


そういえば、息子たちは全く泣かないな。ちょっと様子を見てみよう。


「父さんだぞー!高ーい高ーい!」


「キャッキャッ!」


こんなんでいいのだろうか、まあ嬉しそうだしいいか。


「ほら高ーい高ーい!」


ーーーーーーーーーーーーーー

デモネウス城にて

「失礼!監視対象の付近にて大規模な魔素暴走を観測!規模はステージ5.5!何らかの関係性有り!」


「そうか…引き続き監視せよ、報告を怠るなよ。」


「承知!」


「下がれ、監視を続けよ。」


「はっ!」


魔素暴走か…魔素の吸入に自分の体が追いつかなかったか?そうなると魔素効率は最低だが規模はトップだな。魔素の放出量はかなり高いと考えられる。魔素効率など鍛えればどうってことになる。使えるな、この双子は。

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